研究領域 | 統合的神経機能の制御を標的とした糖鎖の作動原理解明 |
研究課題/領域番号 |
26110709
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岡島 徹也 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20420383)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2015年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2014年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | EOGT / Notch / ジストログリカン / O-GlcNAc |
研究実績の概要 |
前年度は、EOGT変異マウスにおける血液脳関門の解析を進め、細胞外マトリックス構成分子の発現レベルの低下や局在の変化より、EOGTの血液脳関門が正常に保たれていないことが明らかになった。これらの結果を受け、本年度は、EOGT変異マウスの脳血管における遺伝子発現の解析を行った。大脳組織よりCD31抗体を用いて血管内皮細胞を単離し、定量的RT-PCR法により遺伝子発現変化を解析した。その結果、N-cadherinの発現レベルの低下が観察された。これまでに、脳血管内皮細胞におけるN-cadherinの発現はNotchシグナルにより制御されていることが報告されている。そこで、Notchシグナルの構成分子の発現レベルを解析した結果、HES1、HEY1、そしてNotch受容体のリガンドの1つDll4の発現レベルの低下が認められた。また、単離した血管内皮細胞に、ガンマセクレターゼの阻害剤を加えたところ、Dll4の発現が低下した。これらの結果より、EOGTが触媒するNotch受容体のO-GlcNAc修飾は、脳血管内皮細胞におけるDll4を介したNotchシグナルの活性化を促進し、N-cadherinの発現レベルの制御することで、脳血管のバリアー機能に重要な役割を果たすことが示唆された。 一方、EOGT に相同性を示すGTDC2の遺伝子変異が、脳異常を伴う先天性筋ジストロフィー(Walker-Warburg症候群)の患者に見出された。本年度は、siRNAを用いたスクリーニングにより、GTDC2が触媒するジストログリカンのGlcNAc修飾が、どの糖ヌクレオチドトランスポーターの機能に依存するか解析を行った。その結果、小胞体に局在を認めた2種類のUDP-GlcNAcトランスポーターの発現を抑制した場合に、ジストログリカンのGlcNAc修飾が大きく低下することを見出した。従って、小胞体のGlcNAc修飾は独自のUDP-GlcNAcトランスポーターにより制御され、その異常が、脳異常を伴う先天性筋ジストロフィーの原因となる可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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