研究領域 | 生命素子による転写環境とエネルギー代謝のクロストーク制御 |
研究課題/領域番号 |
26116724
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
中江 淳 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (00344573)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
|
配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2015年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2014年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
|
キーワード | FCoR / Foxo1 / Arx / Dnmt3a / Pyruvate carboxylase / DNAメチル化 / アセチル化 / 膵島内分泌細胞 / 膵島 / pyruvate carboxylase / インスリン分泌 |
研究実績の概要 |
Foxo1のcorepressorであるFCoRの膵α細胞及びβ細胞量の調節メカニズムについて解析した。FCoRはDnmt3a発現を増加させることにより、α細胞のmaster遺伝子の一つであるAristaless-related homeobox (Arx)遺伝子のDNAメチル化を増強し、Arx発現を低下させ、β細胞量を維持させる。一方、Foxo1は、Arx遺伝子プロモーター領域のFoxo-responsive element (FRE)に結合し、Dnmt3a結合を解離させ、DNAメチル化を低下させ、Arx発現を増加させる。Fcorノックアウトマウス(FcorKO)単離膵島では、Foxo1のアセチル化は低下し、Foxo1の核内移行が増加し、活性化され、α細胞量を維持させる。以上のことより、FCoRはFoxo1活性を抑制すること、及び、Dnmt3a発現を増加させることにより、Arx遺伝子メチル化を増強し、その発現を制御することにより、α/β細胞量を調節していると考えられた。 ミトコンドリアにおけるFCoRによるアセチル化標的タンパクとして、FCoR の結合タンパクであるpyruvate carboxylase (Pcx)を想定した。Pcxは、マウス、ヒト膵島において、α, β細胞の両方に発現しているが、高脂肪食負荷及び2型糖尿病の発症とともに、β細胞領域のPcxの発現が次第に低下し、α細胞領域にのみ、Pcxの発現が認められる。βPcxKOは、空腹時高血糖、低インスリン血症を認めた。単離膵島において、低濃度グルコースでは、ATP産生量、細胞内Ca2+濃度、インスリン分泌の有意の低下を認めた。以上より、Pcxは、空腹時、低濃度グルコース時におけるインスリン分泌、血糖の維持に重要な役割を担っていると考えられた。一方、αPcxKOは、週齢30-32週で、コントロールに比べ、良好な耐糖能、グルカゴン分泌の有意の低下を認めた。α細胞におけるPcxが、グルカゴン分泌に関与し、糖代謝調節に何らかの役割を担っている可能性が、示唆された。
|
現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|