研究領域 | マトリョーシカ型進化原理 |
研究課題/領域番号 |
26117722
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
徳田 岳 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (90322750)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2015年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2014年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | キゴキブリ / 比較ゲノム / 共生 / 細胞内共生系 / 腸内共生系 / ブラタバクテリウム |
研究実績の概要 |
昨年度の研究の結果、米国東部ノースカロライナ州に分布するキゴキブリ(Cryptocercus punctulatus)の細胞内共生細菌において、システイン合成酵素遺伝子の有無に顕著な違いが認められた。今年度はその地理的要因を考慮するため、本種をノースカロライナ州周辺各州でもサンプリングし、比較ゲノム解析を行った。また、系統的に広範な種でゲノム進化を検討するために、カリフォルニア州北部でC. clevelandiをサンプリングし、韓国においてC. kyebangensisをサンプリングした。これらの比較ゲノムの結果、システイン合成関連酵素の欠落はキゴキブリの系統関係と密接に関連するものの、C. punctulatusにおいて2度独立に失われたと考えられた。さらに、キゴキブリとムカシシロアリの共通祖先の細胞内細菌で失われたと考えられていたアミノ酸生合成遺伝子の多くが韓国産キゴキブリの細胞内共生細菌には残っており、米国西部のキゴキブリの細胞内共生細菌においてもC. punctulatusよりわずかに多く残っていた。この結果、これらの遺伝子が共通祖先からではなく、キゴキブリの進化の途上で細胞内共生細菌から徐々に失われ、平行進化の結果として一部のキゴキブリとムカシシロアリの細胞内共生細菌において失われることになったと考えられた。これらに加えて、腸内微生物の関与を検討するために、オオゴキブリ(Panesthia angustipennis)と韓国産キゴキブリ、および米国東部のキゴキブリにおいて後腸内に遊離するアミノ酸量をHPLCによって測定したところ、オオゴキブリ及び韓国産キゴキブリに対して、米国東部産キゴキブリの後腸では顕著にアミノ酸量が増加していた。このことは、腸内共生系と細胞内共生系の間においてアミノ酸生産をめぐる代謝競合か存在する可能性を示唆していると考えられた。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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