研究領域 | こころの時間学 ―現在・過去・未来の起源を求めて― |
研究課題/領域番号 |
26119518
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
石井 敬子 神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (10344532)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2014年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 言語 / 文化 / 時間割引 / 未来表現 |
研究実績の概要 |
一般的に、人は現在の利益と未来の利益との間では非常に近視眼的な時間選好をしやすく、未来の効用をつい割り引いてしまう。このような時間割引の現象は、人だけでなく他の生物種でも見られる一方、文脈や個人差による影響、さらにはその文化差も示唆されており、東アジアにおける人々と比較し、北米における人々の割引率は高い。しかしながら、なぜこのような文化差が生じるのかには熟考の余地がある。前年度、日本で収集したデータに基づき、主観的な社会経済的地位が低いほど割引しやすい(つまり現在の利得を重視しやすい)ことがわかり、その内容を論文にまとめ刊行した。さらにこの知見を追試するため、新たに日本とアメリカの一般人サンプルからデータを収集し、日本人よりもアメリカ人の割引率が高いこと、また文化にかかわらず主観的な社会経済的地位が低いほど割引しやすいこと、さらにこれらの効果は独立に生じることがわかった。加えて、日本と中国の学生を対象にしても同様の実験を行い、両文化ともその時間割引にはq指数関数が最もよく当てはまったのに対し、中国人は日本人よりも衝動性が高い一方、日本人は中国人よりも時間一貫性に欠けた判断をしやすいといった文化差も見出した。その際、日中における行動の理解と言語表現の仕方の差異に関しても調べたところ、先行研究を追試し、中国人は日本人よりも行動を理解する際にプロセスよりもそのゴールを重視しがちであることがわかった。ただし、それらの差異は時間割引の仕方の文化差に何ら影響を与えていなかった。これらの知見の一部は国際学会および国内学会で発表された。さらにこれらは2編の論文にまとめられ、現在審査中である。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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