公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究では哺乳類細胞のゲノムに特化した技術、任意の標的配列を編集もしくは改変できる技術としてヌクレアーゼによるゲノム編集技術であるZFN、TALEN、CRISPR-Cas9システムの3技術の各特長を組み合わせ、合成生物学研究に利用できる基盤技術としての体系化を推進した。その成果として、ラパマイシンにより会合が誘導されるFKBP-FRBドメインを利用したDNA切断系の構築と転写制御システムへの応用が挙げられる。ZF、TALEドメインにFKBPを融合し、FokIドメインにFRBを融合させたタンパク質を構築した。ZFN、TALENでは標的配列上でFokIドメインが二量体形成してDNA切断が誘導される。DNA結合ドメインとFokIドメインをつなぐリンカー部分にFKBP、FRBを導入し、ラパマイシン添加によって二量体形成が再現される仕組みとした。各ドメインをin vitro translationで得て、in vitroでの標的DNA切断実験を行った。その結果、ZFNとTALE-FKBP/FRB-FokIの組み合わせで切断が確認された。リンカー部分にFKBP-FRB会合ドメインを利用しているため、標的配列の最適化によってより高い切断効率が得られると予測されるため今後の課題としている。ラパマイシンによる転写活性制御においてはTALEドメイン/dCas9を基にIL-1RNプロモーター領域に結合するDNA結合タンパク質を作製し、ラパマイシン存在下において、転写活性化または抑制ドメインと会合して転写活性制御ができる仕組みを構築した。哺乳類細胞を用いたレポーター遺伝子アッセイによってラパマイシン添加の有無によって遺伝子発現調節のon/offが可能であり、プロモーター領域の複数箇所を標的とすることで各人工転写因子の協奏的な効果が得られた。また、内因性遺伝子プロモーターにも適用可能であった。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 2件、 招待講演 4件) 図書 (3件) 備考 (1件)
薬学雑誌
巻: 135 号: 3 ページ: 405-414
10.1248/yakushi.14-00240-5
130004756508
化学工業
巻: 65 ページ: 8-14
CHEMICAL & PHARMACEUTICAL BULLETIN
巻: 62 号: 10 ページ: 1019-1025
10.1248/cpb.c14-00419
130004677396
Tetrahedron
巻: 70 号: 34 ページ: 5122-5127
10.1016/j.tet.2014.05.110
巻: XX 号: 29 ページ: 4400-4404
10.1016/j.tet.2014.04.063
Org. Biomol. Chem.
巻: 12 号: 23 ページ: 3821-3826
10.1039/c4ob00622d
http://tamamura-tmd.sakura.ne.jp/