研究領域 | 予測と意思決定の脳内計算機構の解明による人間理解と応用 |
研究課題/領域番号 |
26120704
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
筒井 健一郎 東北大学, 生命科学研究科, 准教授 (90396466)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2015-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2014年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2014年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
|
キーワード | 実行機能 / 前頭連合野 |
研究実績の概要 |
グループ逆転学習課題を遂行中のサルの前頭連合野の諸領域(背外側部(DLPFC)、背側部(DPFC)、腹外側部(VLPFC))の神経活動を、低頻度反復経頭蓋磁気刺激(低頻度rTMS)によって抑制したときの、課題遂行行動の変化を調べた。 グループ逆転課題は、我々が独自に開発した課題であり、モデルベースおよびモデルフリーの行動制御過程を分離することができる。8つの抽象図形によって構成される刺激セットを、4つの刺激からなる2群に分け、それぞれの群は異なる結果(ジュースあるいは食塩水)を予告する条件刺激として、パブロフ型条件づけを行った。数十試行ごとに、刺激と結果の関係をすべて逆転させる「全体逆転」を繰り返すと、サルは常に同じ意味をもつ4つの刺激を「カテゴリ」(刺激の等価性に基づいたグループ)として認識するようになり、1つの刺激について逆転を察知すると、その他の刺激については、あらかじめ結果との関係が逆転することを予測して行動するようになった(モデルベース行動)。一方で、8つの刺激のうち4つしか刺激と結果の関係を逆転させない「部分逆転」においては、このカテゴリの情報が使えず、個別の刺激について新たに刺激と結果の関係を、時間をかけて学習するストラテジーをとった(モデルフリー行動)。 DLPFC、VLPFC に低頻度rTMSを与えた時には、全体逆転における課題成績が低下したが、部分逆転の課題成績には影響がなかった。一方、DPFC に低頻度rTMSを与えた時に、全体逆転、部分逆転ともに、課題成績への影響は認められなかった。この結果により、DLPFC および VLPFC は、モデルベース行動の制御に重要な役割を持っていることが明らかになった。一方、モデルフリー行動の制御には、前頭連合野を必要としないことが示唆された。
|
現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|