研究領域 | 予測と意思決定の脳内計算機構の解明による人間理解と応用 |
研究課題/領域番号 |
26120712
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
戸田 重誠 金沢大学, 大学病院, 講師 (00323006)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2015年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2014年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | 意思決定 / 目標指向性行動 / 習慣 / 神経可塑性 / 道具学習 |
研究実績の概要 |
初年度に引き続き、cfos-LacZトランスジェニックラットを用いて道具学習時に脳内で誘導されるc-fosの発現部位とそのパターン変化について、訓練獲得状況との相関を見ながら検討を行った。まず、線条体でのc-fos発現は、訓練開始2,7,21,28日目では側坐核のmedial shellの他は介在神経とグリア細胞に発現が限局し、中型有棘細胞での発現は極めて乏しいことを確認した。ところが訓練14日目では、線条体の全域で一致して中型有棘細胞に強い発現誘導を認めた。この発現はドパミンD1受容体陽性細胞と同D2受容体陽性細胞の両方で認められたが全体にD1優位で、特に目標指向性行動に関わる背内側線条体でD1/D2比が高く、反対に習慣に関わる背外側線条体でその比が最も低かった。この訓練14日目前後で行動の質的変化が起きていないかを検討する目的にて、訓練反復がラットのレバー押しの速度にどのように影響を与えるかを解析した。動物は30分のセッション間に最低数百から最高数千回のレバー押しを行うが、各レバー押しのタイミングデータから2回のレバー押しの間隔の逆数をレバー押し速度とし、其の速度変化について訓練初期から訓練後期に至るまでの推移について検討したところ(N=39-40)、動物は訓練当初は遅いレバー押し行動が行動全体の60%近くを占めるが、訓練の反復に従い次第に早いレバー押し行動が増え、訓練14日目前後で遅い行動から早い行動へのシフトが起きていることが確認された。この道具訓練はランダム間隔スケジュールを採用しているため、ラットは訓練初期の遅いレバー押しでも有効に餌を獲得することができており、すなわち遅いレバー押し行動はノイズ成分ではない。そこで現在「遅いレバー押し行動」が目標指向性行動に、「早いレバー押し行動」が習慣に相当すると仮説を立て、これを行動薬理学的に証明を試みている。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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