天然物と合成化合物ライブラリーというリソースを活用した生物活性分子の発見・同定は、化学と生物学の融合分野であるケミカルバイオロジー研究推進の駆動力となってきた。本領域では、これらに続く第3のリソースを提案する。この第3のリソースは、天然物の生物活性データを基に深層学習技術によって構築される化合物潜在空間(Latent Chemical Space)からデジタルデータとして得られ、強力な有機合成技術で実空間に具現化される。この実現に向け、ケミカルバイオロジー、情報科学、有機合成の3班構成による「サイバー生物活性分子デザインラボ」を始動する。この第3のリソースを起点として、新しい生体機能解明や医薬・農薬シーズに結び付く画期的生物活性分子を開発できる生物活性分子デザイン法の新学理構築を目指す。
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