脳の計算原理を解明し人工知能に実装することは自然科学と情報工学の最大のフロンティアである。脳は外界の動態を表す「生成モデル」を構築し予測や行動を行うとされるが、その神経基盤は未解明である。本領域の目的は、最先端の計測技術を用いてサカナ・ネズミ・サル・ヒトの脳から神経細胞の活動を高精度・大規模に取得し、データから脳が持つ生成モデルをリバースエンジニアリングすることで、脳の統一理論を検証し、その神経基盤を解明することである。そのために神経科学と情報工学の融合領域を創成する。実験データから構成した生成モデルが動物の行動や脳活動、学習過程を予測できるかテストすることで理論を検証し、改良・拡張する双方性の連携を中核とする。脳の統一理論を確立し、ヒトのように考える人工知能や精神疾患の早期診断手法の開発への道筋を開拓する。
|