個体の恒常性を維持する「視床下部の機能低下が他の器官の老化を導くのか」、「局所の機能低下が全身で自律分散的に始まるのか」、全ライフコース上で脳を中心とした老化・機能低下ポイントを明らかにすることが次の老化寿命研究分野に変革をもたらすと考えられる。しかし、ライフコース上の「局所時間」や、「局所組織」のみを解析する従来の老化研究では個体全体から得られる情報量が少ない。そこで本研究では全ライフコースにわたって経時的に細胞、細胞間ネットワーク、全身のそれぞれの空間スケールで機能低下過程を解析する世界でも類をみないマルチスケール4Dイメージング技術を確立し、中枢性老化寿命制御メカニズムの解明に応用する新たな学術領域を打ち立てる。
|