研究領域 | 海洋混合学の創設:物質循環・気候・生態系の維持と長周期変動の解明 |
研究課題/領域番号 |
15K21710
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安田 一郎 東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (80270792)
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研究期間 (年度) |
2015-11-06 – 2020-03-31
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キーワード | 海洋混合学 / 日露共同観測 / 海洋物質循環 / 混合観測 / 乱流 / 海洋生物生産 / 黒潮 / 親潮 |
研究実績の概要 |
○共同研究打ち合わせ及び国際シンポジウムでの招聘3/16-17 M Gregg、C Liu、 A Tagliabue、S Jan,、K Richards、T Koslow、R Pinkel、A Hogg、○ワークショップ「東アジアにおける海洋の微量元素・同位体による生物地球化学研究」への招聘1/16-18 小畑・張、G Cutter、E Achterberg、T-Y Ho、K-F Huang、B-S Wang、W-H Liao、S-C Yang、 M-S Choi、 G Kim、 K Shin、X Jiang、B Xu、L Li、D Wang、L Guo、C Zheng、○ロシア船を利用したロシア海域研究航海計画の打ち合わせ, ロシア極東水文気象研究所5/14-17 安田・西岡・ 若土、○田中雄大 水中グライダを用いた混合観測についての研究動向調査、9/26-29英国サウザンプトン7th EGO Conference、○衛星海色データから求めた水柱光吸収量の基礎生産量推定への応用 11/15- 12 /3 、スクリプス海洋研究所の R. Frouin 博士を招聘、平譯 ○E. Lawrenz・チェコ微生物学研究所植物プランクトン光合成生理に関する情報整理とデータ共有研究航海データ検討 WS(7/27-28 )への招聘 鈴木、○R. Jaffrey招聘、山下洋平 海洋における蛍光性溶存有機物分布の高精度評価法の検討 10/21-11/3、○堤 英輔9/20-11/4ワシントン大学応用物理研究所のR.-C. Lien 教授を訪問し, 黒潮域における混合過程について研究動向調査, トカラ海峡における乱流混合について共同研究、○横井孝暁 魚類回遊成長結合モデルの高度化研究 1/22から2週間 Rutgers 大学でのモデル研修
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
長期計画及び平成28年度の募集を1月に行い、長期計画について国際共同研究推進委員会で検討し、それを踏まえて平成28年度に申請について3月に企画委員会で次の申請を審議・決定し、実行した。特に平成29年3月16-17日に総括班経費で実施した国際シンポジウムに合わせ、海洋混合学に関連する世界をリードする著名な研究者8名(米国4、中国1、英国1、台湾1、豪1)を関係各国から招聘し、海洋混合学の研究計画・成果・運営について議論を行い、貴重な助言を受けるとともに、共同研究について突っ込んだ議論を行うことができた。この他、2017/1/16-18には国際ワークショップ「東アジアにおける海洋の微量元素・同位体による生物地球化学研究」を主催し、関連するアジア各国及び米国・ドイツから13名の研究者を招聘し、微量栄養塩供給と生物生産に関わる国際共同研究を推進した。領域での若手研究者をワシントン大に派遣し、黒潮域トカラ海峡での混合観測結果について共同で解析を進めるとともに、ルソン海峡など黒潮域での混合過程についての今後の国際共同研究について具体的な計画を立てた。また、生態系モデリング向上のために若手研究者を派遣した。国際共同観測計画の立案・観測データの共同解析のための、ロシア・ウラジオストクのロシア極東水文気象研究所訪問、白鳳丸観測で得られた研究成果の集約のための研究者招聘、人工衛星観測データ解析手法研究、海洋における蛍光性溶存有機物分布の高精度評価法研究、高解像度領域海洋循環-魚類回遊成長結合モデルの高度化に関する国際共同研究、のために研究者招聘をした。この他、研究動向調査・情報収集活動として、グライダーによる混合・流速観測手法などを実施し、混合学の国際展開は順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
本領域「海洋混合学」に関連する国際的な研究動向を常に調査する他、長期計画を踏まえ年度ごとに研究者招聘・派遣計画を検討・決定する。特に、東アジア諸国・欧米研究者との交流を図り、国境を超えた研究体制の構築を図る。本経費で実施した国際活動は、HPや年度報告書等で順次公表する。H29年度は、下記の国際活動を実施する。○5/14-5/17、2018/3月ロシア海域研究航海計画の打ち合わせ、○6/11-6/16 ESSAS、8/10-8/17AOGS、研究動向調査及びOMIX活動の紹介、○10/16-10/22 US-CLIVAR生物地球化学過程と物理現象WSへの派遣、○Lien、Kunze教授とのフロート共同観測打ち合わせ、○3/13-3/19 Nash及び Moum教授との高速水温計乱流共同観測研究、○2/10-2/20 Ocean Science Meetingでの研究動向調査、○4/10-4/14太平洋アジア縁辺海会議での、混合・グライダー観測に関する研究動向調査、○8/9-8/20 Goldshmid2017国際会議における北太平洋微量研究打合せ及びUBC・オランダ王立海洋科学研究所との情報交換、○5/12-5/14西部北太平洋国際共同観測の推進、○11/13-12/1 L Solera、P Jeffrey Maloles他1名ルソン海峡における共同観測、○6/10-6/23近本 海洋生態系変動研究海外ネットワークの形成、○6/11-6/17本多・関、研究動向調査、ノルウェートロムソ、○6/3-6/19近本めぐみ招聘、○魚類回遊成長結合モデルの高度化研究に関連し、12/3-12/17派遣、5/18-5/27 E Curchitser招聘、○11月川口 悠介派遣チャクチ・ベーリング海における乱流混合の観測研究
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費を最安値のディスカウントチケットを購入するなど、できるだけ経費の節減に努めたこと、当初実施予定であった計画がスケジュールが合わずにキャンセルになったことなどの理由による。当該年度では収支は良好であり、平成29-30年度に予定されている他国海域での観測航海など、大きく展開してゆくであろう国際活動に、有効な資金となる。
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次年度使用額の使用計画 |
本領域「海洋混合学」に関連する国際的な研究動向を常に調査する他、長期計画を踏まえ年度毎に研究者招聘・派遣計画を検討・決定する。特に、東アジア諸国・欧米研究者との交流を図り、国境を超えた研究体制の構築を図る。本経費で実施した国際活動は、HPや年度報告書等で順次公表する。H29年度は、下記の国際活動を実施する。○ロシア海域研究航海計画、○研究動向調査及びOMIX活動の紹介、○US-CLIVAR生物地球化学過程と物理現象WSへの派遣、○フロート共同観測打ち合わせ、○高速水温計乱流共同観測研究、○Goldshmid2017国際会議における北太平洋微量研究打合せ及びUBC・オランダ王立海洋科学研究所との情報交換、○西部北太平洋国際共同観測の推進、○ルソン海峡における共同観測、○海洋生態系変動研究海外ネットワークの形成,招聘、○魚類回遊成長モデル研究, 招聘、○チャクチ・ベーリング海混合観測研究
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備考 |
各活動の計画及び報告は、随時webページに掲載 H28年度の報告は http://omix.aori.u-tokyo.ac.jp/international-activity/平成28年度国際活動支援報告書/ に掲載
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