国際活動支援班
米シカゴ大、メリーランド大、カリフォルニア州立大バークレー校、カーネギー研究所、仏リヨン高等師範学校、モンペリエ大、リール大、チェコ共和国チャールズ大、加クイーンズ大などから著名研究者計8名、その他海外から計7名、合計15名の研究者を招聘し共同研究を行った。一方、領域内からは独バイロイト大への2名の大学院生の長期派遣をはじめとして計7名の研究者及び学生を海外へ派遣し、共同研究やセミナーを実施し国際ネットワークの強化を図った。これらを通じ計9カ国、30機関に及ぶ多数の海外研究機関と研究者の相互派遣を行い、精力的に国際連携・国際共同研究を実施した。また国際活動支援班による支援を受けた計9件の研究成果を、国際共著論文として出版した。招聘した研究者の中から一線で活躍する研究者や権威と位置付けられる著名研究者に関しては、共同研究のみならず国際レクチャーも実施した(計2件)他、高圧鉱物学、グローバル地震学、地球化学、地球力学、ニュートリノ物理学の著名研究者を講師とした第2回国際スクールを総括班とともに開催し、領域内の先端教育にも協力いただいた。これらは領域内外に広く周知を行い、多数の参加者が得られるよう工夫した。また総括班が領域全体の成果発表会を兼ねて年度末に主催した国際シンポジウムや計画研究A01-3が愛媛大共同利用共同研究拠点と共催して開催した超高圧実験技術に関する国際ワークショップを支援し、領域の研究推進と研究成果の国内外への発信、若手研究者の育成及び国際連携強化に取り組んだ。さらに令和元年度に計画研究A03-1を中心としてタイで開催を計画している国際ワークショップの準備にも取り掛かった。また領域の英語版ホームページを通じて活動報告を発信するなど、領域に関する他国研究者の興味と関心を幅広く集めるべく国際広報活動の充実化を推進し、本研究の活性化・拡大を図った。
2: おおむね順調に進展している
平成30年度は計15名の海外研究者の受入、同じく計7名の領域内研究者の派遣、1件の国際シンポジウムの主催、計2件の国際レクチャーの実施、1件の国際ワークショップの支援、1件の国際スクールの共催など当初予定通り多数の企画を実行し、国際連携及び国際共同研究を展開することができた。また平成30年度は合計で9カ国、30研究機関との間で国際共同研究を実施する状況に達しており、その成果として国際活動支援班による支援を受けた計9件の研究成果が、国際共著論文として出版されるに至った。多数の国際共同研究が現在も継続中であり、今後国際共著論文のさらなる増加が見込まれている。その他、日本地球惑星科学連合と米国地球物理学連合の共催大会において、国際活動支援班メンバーが中心となった国際セッションを開催し、本領域の研究活動を国外にも広く示した。また平成28年度、29年度に本経費にて雇用し、本領域とフランスの研究グループとの間で実施されている国際共同研究に参加していたオランダ人博士研究員1名が、研究が認められ、愛媛大学の特別研究員に採用となったことも成果の一つとして挙げることができる。これらを通じ、国外においても本領域の認知度の確かな向上が認められており、本領域と国外研究者との間の長期的な連携基盤が順調に形成・強化され、次々と成果があがっている状況となっている。今後、国際連携及び国際共同研究のますますの展開が期待できる。このような状況下において、計画研究A03-1が行うタイで行っている国際共同地震観測の成果を取りまとめたワークショップの実施も決定した。このワークショップに対しては国際活動支援班も支援を予定している。
引き続き、海外著名研究者を中・長期招聘し国際共同研究を行うとともに、国際レクチャーやメンターワークショップを開催し若手の国際教育を実施する。現在のところ米プリンストン大、独バイロイト大、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの研究者について、すでに招聘手続きを開始している。またこれらを通じ、本領域の先端技術の教授を通じた国際教育の実施や派遣元機関との国際連携強化をさらに進める。領域メンバーの海外研究機関への派遣やサマースクール参加等についても、昨年度と同様に行う計画である。これら研究者の相互派遣に関しては領域内で広く希望を募っており、今年度も随時実施していく予定である。最終年度である令和元年度も領域の全体イベントとして総括班が主催する学会特別セッションや国際ワークショップの支援を行う。次年度は計画研究A03-1がタイで進めてきた国際地震観測を総括するために国際ワークショップをタイにおいて開催する計画である。タイとの共同研究は本領域の主要な国際連携の一つであるため、これに対して重点的な支援を実施する。また日本地球惑星科学連合の国際セッションにおいて本領域の特別国際セッションを企画している。その他、年度末に行う最終の成果発表会においてこれまでと同様、国際共同研究を実施している海外の研究者を招き、共同研究の主要成果について発表を行う予定である。これらの活動に対しても支援を行うことにより、領域の研究活動を海外に広く発信するとともに全世界規模でのネットワーク強化や次世代を担うハイレベル人材の育成にも注力する。さらに得られた研究成果等をとりまとめて広く周知するために、外国語(英語)による専門書の編纂を開始する。
初年度(平成27年度)において本助成金の採択決定が11月と想定より遅かったため、日程調整などの都合上、海外研究者の招聘や領域内研究者の派遣の実施件数が当初予定数よりも少数となった。また本助成金の活用を予定していた国際ネットワーク構築を主眼に置いたシンポジウムについても、採択時期がシンポジウム開催時期よりも遅くなったため、本助成金の使用が困難であった。これらにより平成27年度に繰越し金が生じた。その後、本支援班の活動が軌道に乗った平成28年度及び平成29年度はほぼ当初予定通りの経費を執行し、平成30年度は研究者の招聘・派遣件数は大幅に増加し国際共同研究が大きく活発化したことにより、繰越額の大半を執行する状況となった。令和元年度も引き続き国際連携が活発化することが予想され、これにより本領域が有する先端技術の教授による国際教育を実施するとともに、派遣元機関との国際連携強化を進める。また次年度は計画研究A03-1がタイで進めてきた国際地震観測を総括するために国際ワークショップをタイにおいて開催する計画である。タイとの共同研究は本領域の主要な国際連携の一つであるため、これに対して重点的な支援を実施する。年度末には領域の成果発表会を兼ねた国際シンポジウムを開催し、国際ネットワークのさらなる強化を図る。若干繰り越すこととなった未使用分と令和元年度分の経費を合わせて、これらに用いる計画である。
すべて 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (48件) (うち国際共著 9件、 査読あり 48件、 オープンアクセス 11件) 学会発表 (90件) (うち国際学会 46件、 招待講演 3件) 図書 (1件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (3件)
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