| 研究領域 | 冥王代生命学の創成 |
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| 研究課題/領域番号 |
15K21723
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| 研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
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研究代表者 |
黒川 顕 国立遺伝学研究所, 生命情報研究センター, 教授 (20343246)
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| 研究分担者 |
丸山 茂徳 東京工業大学, 地球生命研究所, 特命教授 (50111737)
クリーヴス ヘンダーソン 東京工業大学, 地球生命研究所, 特任准教授 (60723608)
鎌形 洋一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員 (70356814)
戎崎 俊一 国立研究開発法人理化学研究所, 主任研究員研究室等, 主任研究員 (10183021)
磯崎 行雄 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90144914)
青野 真士 東京工業大学, 地球生命研究所, 准主任研究者 (00391839)
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| 研究期間 (年度) |
2015-11-06 – 2019-03-31
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| キーワード | 地球起源 / 化学進化 / 生命起源 / ゲノム / 惑星起源・進化 |
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| 研究実績の概要 |
国際活動支援班は、「冥王代生命学の創成」領域で進められている先端研究を国外に展開・推進し、国際的なプレゼンスの確立とその向上のための支援を行う事を目的としている。具体的には、総括班および国際活動支援班がトップダウン的に支援すべき課題を選定し、短期間で国際共同研究の成果が挙げられるような支援を徹底する「ピーク研究推進」と、計画研究ならびに公募研究から生まれる成果やデータベースを国際的に利活用するための支援を行う「裾野拡大推進」の両支援を実施することで、本研究領域が国際的な研究者コミュニティを牽引しようとしている。H28年度は、ワシントン大学Alana Weiner教授、ニューカッスル大学Jeff Errington教授、デンマーク自然史博物館Martin Sikora博士らを招聘し、国際シンポジウムで講演して頂くとともに、研究ネットワーク形成および本研究領域との共同研究等を協議した。また、米国イリノイ大Wen-tso Liu教授を招聘し、生命初期進化過程に出現した嫌気性微生物のゲノム機能解析に関する共同研究を開始した。さらに、ニューカッスル大学においては国際ワークショップを開催し、Jeff Errington教授、Martin Embley教授、Ian Head教授、William Martin教授らを中心として議論し、研究ネットワークの拡大を図った。「裾野拡大推進」では、領域内の若手研究者をカリフォルニア州立大学デイビス校およびハーバード大学に派遣し共同研究を開始した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1. ガボン共和国マスク科学技術大学の研究者らとの共同研究を進め、ガボン東部に産出する火成岩や炭酸塩岩試料の化学組成測定などを実施した。2. 米国SETI研究所のSobron研究員およびValladolid大学のJose Manrique博士と、ラマン分光分析に関する時空間反応ダイナミクス解析装置の開発を進め、サンプル計測が可能な装置を完成させることができた。3. 米国ハーバード大学のZachary Adam研究員と、冥王代地球に存在していたと想定される自然原子炉を模した実験条件のもとで生命構成分子の前生物的合成を再現する共同研究を進めており、投稿論文原稿を完成させた。4. 英国ニューカッスル大学にて国際ワークショップを開催し、研究ネットワークの醸成を図るとともに、Jeff Errington教授およびハインリッヒ・ハイネ大学William Martin教授と国際共同研究を開始することになった。5. カリフォルニア州立大学デイビス校Qing-zhu Yin教授らと原生代海洋中の溶存遷移金属元素濃度の推定を行ない、約22億年前に海水中のZn濃度が徐々に上昇していたことを明らかにした。
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| 今後の研究の推進方策 |
ピーク研究推進課題に関しては、本領域研究分野における世界研究ネットワークのコアとなるべき主要研究者との連携、共同研究体制の構築が達成できた。今後は、この研究ネットワークをコアとしてさらなる共同研究の深化を図るとともに、より多様な研究者との連携を進めていく。裾野拡大支援に関しては、H29年度より新たに領域に加わったA06班(公募班)を主な対象として支援を開始するとともに、そこで得られたネットワークをピーク研究推進課題で構築した研究ネットワークに組み入れ、本研究領域の世界的勃興を果たしていきたい。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
当初計画していた支援活動のうち、公募班を含めた領域全体に対して「裾野拡大支援」の応募をしたものの、支援応募状況が予想を下回ったため、予算執行が滞った。これは、単なる国際会議渡航費や海外研究者招聘を排除し、真に国際共同研究の実施のみとする厳しい条件を付していたことが原因と考えている。その他、招聘予定の海外研究者が怪我のため来日できなかった、海外の冥王代類似環境微生物のサンプリング計画が延期となった、などの理由により主に旅費を次年度に使用することにした。
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| 次年度使用額の使用計画 |
H29年度から新たな公募班が加入する。5月中旬に領域全体のキックオフワークショップを開催予定にしており、裾野拡大支援の広報とより柔軟な支援を可能にするよう支援条件を緩和する予定である。上述した理由によりH28年度に実施できなかった海外研究者招聘およびサンプリングに関しては、H29年度中に実現できるよう調整する。
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