研究領域 | ゆらぎと構造の協奏:非平衡系における普遍法則の確立 |
研究課題/領域番号 |
15K21724
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐野 雅己 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40150263)
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研究分担者 |
野口 博司 東京大学, 物性研究所, 准教授 (00514564)
小林 研介 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (10302803)
竹内 一将 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (50622304)
水野 大介 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (30452741)
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研究期間 (年度) |
2015-11-06 – 2018-03-31
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キーワード | 非平衡統計力学 / 非平衡ゆらぎ / 自己組織化 / ソフトマター / 人工細胞 |
研究実績の概要 |
27年度、国際活動支援班活動としては、外国人研究員2名を雇用し、海外派遣4名と海外からの招へい2名の事業を行った。その内訳は以下のとおりである。 外国人研究員:Meyd Ferrier(小林研介グループ):人工原子にただひとつの電子を閉じ込めることによって、電子スピンと伝導電子が結合した量子多体状態(近藤状態)を形成することができる。本年度は、近藤状態における精密なゆらぎ測定を行い、理論との詳細な比較を行った。Ferrier氏を筆頭著者として、その内容をNature Physics誌に発表し(2016年3月号)、日本物理学会第71回年次大会のシンポジウムにおいて招待講演を行った(2016年3月20日)。 外国人研究員:Somayeh Zeraati(竹内グループ):液晶乱流における不可逆転移のエントロピー生成計測に向けて、測定回路の試作・評価を共同で行った。また、東京大学の村下湧音氏に絶対不可逆性に伴うエントロピー生成についてセミナーを開催し、本研究課題について議論を行った。 海外派遣:野口博司(東大准教授、アメリカ、9日間)、竹内一将(東工大准教授、2週間、滞在型研究会への参加と発表)、笹本智弘(東工大准教授、アメリカ、3週間、滞在型研究会への参加と発表)、 荒川智紀(阪大助教、アメリカ物理学会での発表、6日間) 招聘2名:Dr. Yong-Jun Chen Shaoxing University Lecturer、同志社大学生命医科学部共同研究員として招聘、1月8日-2月6日。Dr. Hugues Chate CEA Saclay、東京大学、3月22日-31日、セミナーと共同研究を実施。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
理由 初年度の予算は、11月末に開始となったが、外国人研究員の雇用や海外派遣、海外からの招へいなどは、事前に希望を募り準備していたため、比較的早く実施することができた。
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今後の研究の推進方策 |
推進方策 国際活動支援の2年目以降も外国人研究員の雇用、若手の海外派遣、海外研究者の招へいなどの事業を活発に行うとともに、領域会議などを英語で実施し、国際活動面での活動を領域全体に広げてゆく方針である。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由 H27年度は、国際交流活動支援制度がスタートした年でもあり、採択通知と交付金の使用開始は、H27年11月末であったため、事前に準備はしていたものの、3月末までの間期間に全ての予算を使用することは難しかった。それよりも、次年度以降の海外派遣や開国人研究員の雇用に予算を充てることが望ましいと考え、次年度に使用することとした。
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次年度使用額の使用計画 |
使用計画 外国人研究員の雇用を延べ3名予定しているため、2年目の以降の国際派遣のための旅費が不足気味である。そのため、次年度使用額を有効に使い、若手の海外派遣と海外からの研究者招へいに有効に使用する計画である。
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