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2015 年度 実施状況報告書

システム癌新次元国際連携支援

国際活動支援班

研究領域がんシステムの新次元俯瞰と攻略
研究課題/領域番号 15K21741
研究機関東京大学

研究代表者

宮野 悟  東京大学, 医科学研究所, 教授 (50128104)

研究期間 (年度) 2015-11-06 – 2020-03-31
キーワードがん / システム生物学 / ゲノム科学 / バイオインフォマティクス / 人工知能
研究実績の概要

2015年12月19日に、東京大学医科学研究所、及びskypeを利用して会議を開催し、1)相互派遣企画委員会(委員長:小川誠司)、2)国際共同研究推進委員会(委員長:稲澤譲治)を立ち上げた。その後、相互派遣企画委員会メール審議にて、国際相互派遣の人選を行い、派遣及び受入を開始した。平成27年度は、小川誠司(計画研究代表者)が、タイより研究員を受け入れ、連携を開始した。各計画研究代表者及び分担者が有している国際ネットワークの調査を行い、研究の国際動向を領域として共有した。その結果、平成27年度は、武藤香織(計画研究代表者)が、これまで研究者を派遣していた実績に基づき、フィンランドでの会議(ACMG Annual Clinical Genetic Meeting)に連携強化のため研究員を派遣した。また、中国科学院生命科学研究所と連携強化の協議を行った。さらに、国際共同研究推進委員会では、韓国、米国等でのシンポジウム等を使い、ソウル大学がん研究所及びオクラホマ大学に、システム癌新次元の研究展開を企画した。
国際的な研究者コミュニティをリードし、国際社会における我が国の存在感を維持・向上するための方針・戦略に基づき、スパコンリソース及びソフトウェアを国際利用可能なように調整・整備を開始した。その結果、ヒトゲノム解析センターに国際がんゲノムコンソーシアムの全ゲノムデータのアジア・ミラーサイト(約1PBストレージを用意)を設置する方向で検討が開始された。また、シカゴ大学を中心として、Midwest-Asia Genomics Consortiumにおいて、前立腺がんの進化とヘテロ性の解明にむけて、ヒトゲノム解析センターがそのスパコンを活用した大規模データ解析を進めた。さらに、Watsonを通して、がん研究応用について国際ネットワークの構築を開始した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

平成27年度は短期間であったが、若手人材の交流を開始できたことは大きい。国際ネットワークの広がりも順調である。特筆すべきは、東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センターにスーパーコンピュータシステムShirokane3が2015年より稼働を始め、414TFLOPS計算システム、高速ディスクアレイ12PB (Lustre File System)、ニアラインアーカイブ100PBを用意できたことにより、国際がんゲノムコンソーシアムの全ゲノムデータのアジア・ミラーサイトの構築に向かうことができた。これは、国際社会における我が国の存在感を維持・向上することに極めて大きく貢献すると考える。Watsonは2017年7月にWatson Genomic Analyticsとして導入されて以後、2016年2月からはWatson Healthというシステムで高機能化された。さらに、Watson Discovery (Baylor College of Medicine)が開発をしてきたもの)のがん研究の利用について前向きに進められたことは、Watsonをハブとした今後の国際連携において大きな意義がある。

今後の研究の推進方策

平成27年度の企画を継続し、平成27年度の調査に基づき、相互派遣企画員会において派遣と受入についての企画を検討し、海外の研究グループとの調整を行う。その後、応募要領を作成し、応募を行う。応募者に対しては、随時委員会において審査を行い、派遣する研究員を決定する。また、海外からの受入れについても同様に、領域内の研究室への受け入れ研究員の決定を行う。派遣及び受入の期間については、効果をねらい、短期から長期まで経費の範囲内で柔軟性を持たせる。また、シークエンス技術の革新にともなって研究の方法論が大きく変わる可能性があるため、国際共同研究推進委員会において国際動向の分析を行う。
国際がんゲノムコンソーシアムデータのミラーサイトの設置を目指し、データ解析、並びにデータシェアリングについて検討する。また、スーパーコンピュータリソース及びソフトウェアの国際利用の調整・整備を人材の交流を派遣・交流をとおして継続して行う。また、革新的情報技術の調査・分析を継続して行う。IBM本社のWatson開発部とWatsonの本領域を初めとする研究開発利用について定期的に打合せを行いながら、国際ネットワークによる共同研究への道筋について合意を目指す。
総括班内の研究支援班は、領域申請時においては領域内の支援を想定していたが、本国際活動支援班の活動指針と連動して、国際共同研究の支援にあたる。また、相互派遣の仕組みにより、国際的にリードをとりながら、本領域内では補足できない技術・ノウハウなどを、海外からの研究員を受け入れ、並びに研究員の海外派遣によって取り入れる。平成28年度にステークホールダーへのコンタクトを準備しておく。

次年度使用額が生じた理由

海外からの研究員の受け入れが、先方の都合で遅延した。

次年度使用額の使用計画

海外からの受け入れ研究員の旅費として利用する予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (5件)

  • [国際共同研究] The University of Chicago/IBM/Oklahoma University(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      The University of Chicago/IBM/Oklahoma University
  • [国際共同研究] Chinese Academy of Sciences(China)

    • 国名
      中国
    • 外国機関名
      Chinese Academy of Sciences
  • [国際共同研究] Thammasat University(Thailand)

    • 国名
      タイ
    • 外国機関名
      Thammasat University
  • [国際共同研究] The University of Tampa(Finland)

    • 国名
      フィンランド
    • 外国機関名
      The University of Tampa
  • [国際共同研究] Seoul National University(韓国)

    • 国名
      韓国
    • 外国機関名
      Seoul National University

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公開日: 2017-01-06   更新日: 2022-02-07  

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