研究領域 | がんシステムの新次元俯瞰と攻略 |
研究課題/領域番号 |
15K21741
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮野 悟 東京大学, 医科学研究所, 教授 (50128104)
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研究期間 (年度) |
2015-11-06 – 2021-03-31
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キーワード | がん / システム生物学 / ゲノム科学 / バイオインフォマティクス / 人工知能 |
研究実績の概要 |
相互派遣企画委員会(小川誠司)、国際共同研究推進委員会(稲澤譲治)において、議論を行い、海外研究機関からの研究者の招へいおよび海外研究機関への研究者の派遣を行うことにより、これまでに形成してきた国際共同研究拠点での研究活動の推進と深化、新たな国際共同研究ネットワーク形成を行った。 平成31年度は、6月~8月に大阪大学の大学院生を米国Icahn School of Medicine at Mount Sinaiに派遣し、疾患ゲノムデータ解析の国際共同研究とその拠点構築に当たった。9月には英国Sanger Instituteより研究者一名を招聘し、京都大学においてがんゲノミクスの共同研究打ち合わせを行った。10月には東京大学医科学研究所より5名をメキシコのCenter for Research & Advanced Studies (CRAS)に派遣し、すでに形成されているシステムズバイオロジーとがん研究に関する国際共同研究拠点での共同研究、並びにCRASからの要請によりバイオインフォマティクス・ハンズオン支援活動"Practices in Bioinformatics and Systems Biology"をメキシコ側参加者約30人を対象に実施した。2020年1月29日に、Sheraton Miyako Hotel Tokyoで国際会議International Conference on Cancer Systems Biology Beyondを開催し、米国・韓国カナダ・ドイツ・スウェーデンから、がん、システムズバイオロジー、ゲノム科学、ELSIの研究者7名を招聘した。数十名の国内の研究者も参加し、国際共同研究の推進を図った。この国際会議の前後において研究交流を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年になって当初予期していなかった新型コロナウイルス感染症パンデミックの懸念が発生し、国際共同研究支援活動を物理的に停止し、その活動を2020年度に延期せざるを得なくなったため。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスパンデミックの国内外の状況をみながら、中断せざるを得なかった活動、並びにこれまでの企画の継続と更新を行い、海外の研究グループとの共同研究支援活動を行う。本年度は、3月に企画していた国際共同研究とアウトリーチのための国際会議が新型コロナウイルス感染症拡大防止のために延期となったため、来年度の開催に向けて準備を進める。また、新型コロナウィルスの影響で、そのほかの国際共同研究の交流が物理的にストップしてしまったため、来年度改めて推進・深化を図る。環境が許せば、必要に応じて若手研究者の海外への長期派遣や受け入れ、人工知能技術の調査と生命科学研究への導入も行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
「システム癌新次元」のアウトリーチ活動及び国際共同研究支援の場として、2020年3月2日から4日に東京において国際会議The ISPCM2020の開催を企画していた。この会議に海外から十数名の研究者を招聘して、本研究費より来日のための旅費などを負担する予定であった。しかし、開催直前の2020年2月に新型コロナウイルスの感染症拡大を懸念し、開催の延期を決定したため、予定していた研究費の執行ができなかった。また、新型コロナウイルスの影響により、そのほかの国際交流も中断せざるを得ない状況であった。次年度使用額は、延期となったISPCM2020開催や、新型コロナウイルスの影響で延期せざるを得なかったその他国際共同研究の遂行、並びに国際共同研究のための東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センターのスーパーコンピュータシステムの計算資源の提供のために使用することを計画している。
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