研究分担者 |
今本 尚子 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (20202145)
梅田 眞郷 京都大学, 工学研究科, 名誉教授 (10185069)
原田 慶恵 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (10202269)
中村 和弘 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (00548521)
土居 雅夫 京都大学, 薬学研究科, 教授 (20432578)
南 雅文 北海道大学, 薬学研究院, 教授 (20243040)
高木 昌宏 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (00183434)
久原 篤 甲南大学, 理工学部, 教授 (00402412)
岡部 弘基 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 助教 (20455398)
山田 哲也 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (90400374)
柴崎 貢志 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (20399554)
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研究実績の概要 |
1) マウス食道上皮細胞でのwound healingとTRPV4の関連を解析した。食道上皮細胞に発現するTRPV4が機械刺激を受けて活性化してATPを放出し、そのATPがadenosineに分解されてadenosine A2B受容体を活性化して食道上皮細胞の移動と増殖を引き起こしていることが分かった。2) Hikeshiは熱などのストレスに依存してHsp70を核の中に運ぶ運搬体である。Hikeshiの機能が損なわれて誘発させる白質ジストロフィーのモデルマウス作成のために国際共同研究を計画した。3) 細胞膜の物性および膜脂質の分子動態の評価方法をハイデルベルク大学、ストラスブール大学、コーネル大学との国際共同研究により確立した。ダイヤモンドナノ粒子使って細胞の中の熱伝導率を測ることに、世界で初めて成功した。4)これまで細胞内の熱伝導率は水の熱伝導率と同じであると考えられていたが、細胞内の熱伝導率は水のおよそ1/6程度と、水とは異なっていることや、大きなばらつきがあることが分かった。5)3種類のカプサイシノイド、カプサイシン(CAP), ジヒドロカプサイシン(DICAP), ノニバミド(PAVA)が生体模倣膜の相分離構造へ与える影響を調べ、CAP, DICAPは、脂質ラフト相に分配されラフトを不安定化させ、PAVA はLd 相に分配されラフトに影響を与えなかった。CAP とDICAP の温感作用の大きさは同程度であり、PAVAはそれらより温感作用が小さかった。6)細胞内温度シグナリングの原理と普遍性を調べるため、共同研究者(ケンブリッジ大)との連携により小胞体の構造と機能に異常が生じる疾患モデル細胞における細胞内温度計測・熱特性解析を実施した。その結果、翻訳抑制に起因する細胞内温度変化を発見した。
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