研究領域 | 植物の成長可塑性を支える環境認識と記憶の自律分散型統御システム |
研究課題/領域番号 |
15K21750
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
木下 俊則 名古屋大学, 理学研究科(WPI), 教授 (50271101)
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研究分担者 |
松林 嘉克 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (00313974)
松永 幸大 東京理科大学, 理工学部応用生物科学科, 教授 (40323448)
福田 裕穂 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (10165293)
篠崎 和子 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (30221295)
杉本 慶子 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, チームリーダー (30455349)
角谷 徹仁 国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 教授 (20332174)
白須 賢 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, グループディレクター (20425630)
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研究期間 (年度) |
2015-11-06 – 2020-03-31
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キーワード | 植物 / 環境応答 / エピジェネティクス / 長距離シグナル伝達 |
研究実績の概要 |
植物の環境応答について、従来行われてきた局所的・自律的な解析に加え、植物全体に維管束を介して環境シグナルを伝える長距離シグナル伝達と、ヒストン修飾やDNAメチル化などのエピジェネティックな制御により環境シグナルを時間的にキャッシュする記憶を取り入れ、統合的な観点から環境応答の研究を進めている。世界的にてみてもこのような取組みを進める研究グループは世界的に見ても例がない。海外の研究機関の中でも環境応答やシグナル伝達、エピジェネティック制御等の関連分野で研究が進んでいる英国のJohn Innes CentreとThe Sainsbury Laboratory、および米国のStanford University, Carnegie Instituteも本領域の統合的な視点から植物の環境応答の解析を進めることに注目、賛同している。本領域はこのような世界的に著名な研究機関を海外共同研究拠点として、緊密な国際研究体制・国際ネットワークを確立することで、本領域から新たな世界の研究潮流を生み出し、領域全体の国際展開を加速させる。そのために領域代表と計画研究代表の8名からなる国際活動支援班を設置し、派遣する人員の募集、選抜、派遣を進めてきた。今年度は、20件以上の国際共同研究計画を採用した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度は、20件以上の海外共同研究計画を採択し、実施した。海外共同研究拠点以外との共同研究も増え、海外共同研究の質・量ともに増加してきている。これまで3カ年の海外共同研究の推進により、論文としての成果も5報発表された。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度からは新たに公募研究19班も加わったが、公募班による利用は依然少ないため、領域内で改めて詳しい案内を行い、国際共同研究の公募を行い、その選抜を行う。公募は少なくとも年2回程度行う予定である。応募が多数の場合にはTOEFLのスコア、年会、若手の会等の英語での発表能力などを基軸に英語コミュニケーション能力の高い人材を優先的に派遣する。 さらに、来年度からは、海外からの日本に滞在して共同研究を行う支援も積極的に進めていく。具体的には、主だった海外共同研究における海外共同研究者を博士研究員として、3名程度を目処に雇用し、着実な共同研究を実施したい。 海外渡航が複数年または年度をまたぐ場合は、年度ごとに申請書を提出するものとし、研究の進捗状況も含めて渡航継続の判断を行う。また、年度ごとに、海外渡航報告書を提出するとともに、領域ホームページやニュースレターに掲載し、領域内外へ情報を発信する。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は20件以上の国際共同研究を実施したが、これらの国際共同研究が予定以上に順調に進み、短い期間で終了したため、次年度使用額が生じたと考えている。 来年度は、主だった海外共同研究における海外共同研究者を博士研究員として、3名程度を目処に雇用し、着実な共同研究を実施したい。
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