国際活動支援班
本研究活動においては、世界的にも発展途上である細胞競合研究をさらに持続的に強く推進し、我が国の細胞競合研究の国際競争力を強化するために、1)次世代の細胞競合研究を担う若手研究者の養成、2)海外トップクラスの研究者との共同研究、3)領域で得られた知見を世界的に発信・共有、4)海外の研究動向の分析と本領域を中心とした国際的研究ネットワークの構築などの活動を行う。平成27年度は、5カ国、10名の海外で世界トップレベルの細胞競合研究者と細胞競合国際共同研究ネットワークを構築することができた。さらに、国際交流活動全体を統括する国際交流連携本部を北海道大学に設置した後、相互派遣企画委員会と国際共同研究推進委員会を設置・開催し、今後4年間の活動について綿密なディスカッションを行った。また今後の海外国際共同研究を促進するための準備として、領域班内のグループ間での共同研究を促進し、複数の研究グループを包含した国際共同研究を開始する足がかりを築いた。さらに、ドレスデン工大のMasatoshi Nishikawa博士、トロント大学のRazq Hakem教授、米国クリーブランドクリニックのTakuya F. Sakaguchi博士など海外研究者を招聘し、細胞競合についての国際共同研究を開始した。それに加えて、博士課程1年の川元悠平(UC Davisに研修留学)など3名の若手研究者が海外の研究室に赴き、共同研究のための実験、あるいはディスカッションを行った。
2: おおむね順調に進展している
細胞競合 国際共同研究ネットワークの設立、国際交流連携本部の設置、相互派遣企画委員会と国際共同研究推進委員会を設置・開催など、国際共同研究を推進するための準備は滞りなく完了した。また、海外研究者の招聘、若手研究者の海外への派遣もすでに複数行われており、海外共同研究スキームの構築はこれまで予定通り順調に進んでいる。平成28年度以降のさらなる国際共同研究の推進への礎を築くことができたと自負している。
平成28年度は、スペインのfunding bodyと新学術領域細胞競合班との共催で、マドリッドにおいて国際シンポジウムを10月に開催する運びとなった。国際シンポジウムでは、我が領域班と海外研究者との共同研究についても活発にディスカッションする予定となっており、今後の国際交流活動への大きな弾みとなることが期待できる。さらに、多くの海外細胞競合研究者の招聘、若手研究者の海外派遣が予定されている。細胞競合国際共同研究ネットワークの運営を効率的に行うことにより、領域班全体の細胞競合研究を加速させると同時に、世界に羽ばたく次世代の細胞競合研究者の育成に努めていく。
平成27年度は交付決定時期が12月末と遅かったこともあり、実際の海外研究グループとの人員のやり取りを行うには十分な日程を確保することができなかった。そのため、海外旅費を使う機会を得るに至らなかった。平成27年度は、今後の国際共同研究の推進の準備として、領域内の研究グループ間の打ち合わせや技術協力を精力的に行った。
平成28年度以降に、海外研究グループとの共同研究を開始し、我が国と海外の研究者の相互派遣を推進させていく。
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すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)
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