国際活動支援班
本研究活動においては、世界的にも発展途上である細胞競合研究をさらに持続的に強く推進し、我が国の細胞競合研究の国際競争力を強化するために、1)次世代の細胞競合研究を担う若手研究者の養成、2)海外トップクラスの研究者との共同研究、3)領域で得られた知見を世界的に発信・共有、4)海外の研究動向の分析と本領域を中心とした国際的研究ネットワークの構築などの活動を行う。平成28年10月25-26日にマドリッドにて新学術領域とスペインのRamon Areces財団との共催にて第2回細胞競合国際シンポジウムを開催した。世界中の細胞競合研究者を招聘するとともに、領域班の5名も口頭発表を行い、最新の研究成果を発表し合うとともに、国際共同研究の推進などについてディスカッションを深め、国際交流を推進した。我が国において細胞競合研究が領域班結成によって著しく進展していることを世界に向けて強く発信する貴重な場になった。さらに平成28年度は、領域班内のグループ間での共同研究を促進し、複数の研究グループを包含した国際共同研究を開始した。海外への派遣としては、神山美樹(特別研究員)が共同研究の打ち合わせでETH Zurich, Dr. Detmarやdkfz Dr. Augustinを訪問するなど、多くの研究代表者や若手研究者が海外へ赴き、技術取得や共同研究の打ち合わせを行った。さらに、トロント大のRazq Hakem教授、Hubrecht InstituteのHenner F Farin博士など海外研究者を招聘し、細胞競合についての国際共同研究を推進した。
2: おおむね順調に進展している
細胞競合 国際共同研究ネットワークの設立、国際交流連携本部の設置、相互派遣企画委員会と国際共同研究推進委員会を設置・開催など、国際共同研究を推進するための準備は滞りなく完了した。また、海外研究者の招聘、若手研究者の海外への派遣もすでに数多く行われており、海外共同研究スキームの構築はこれまで予定通り順調に進んでいる。さらに、平成27年度は第1回細胞競合国際シンポジウムを京都で、平成28年度は第2回細胞競合国際シンポジウムをマドリッドで開催するなど、我が領域班が中心となって世界の細胞競合研究者の交流を進めるとともに、海外共同研究の進展に大きく貢献することができた。このように平成29年度以降のさらなる国際共同研究の推進への礎を築くことができたと自負している。
平成29年度は、新学術領域細胞競合班の主催で、札幌において第3回細胞競合国際シンポジウムを8月に開催する運びとなっている。国際シンポジウムでは、我が領域班と招聘した8名の海外研究者との共同研究についても活発にディスカッションする予定となっており、今後の国際交流活動へのさらなる大きな弾みとなることが期待できる。さらに、多くの海外細胞競合研究者の招聘、若手研究者の海外派遣が予定されている。細胞競合国際共同研究ネットワークの運営を効率的に行うことにより、領域班全体の細胞競合研究を加速させると同時に、世界に羽ばたく次世代の細胞競合研究者の育成に努めていく。
最終年度(平成30年度)まで、継続して国際協力を推進していく。これまでおおよそ、計画通りに研究費を使用しており、来年度も引き続き、執行していく。
すべて 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 2件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 6件、 招待講演 6件)
Scientific Reports
巻: 7 ページ: 44328
10.1038/srep44328.
Proceedings of the National Academy of Sciences of the USA,
巻: 114 ページ: E2327-E2336
10.1073/pnas.1602349114
巻: 6 ページ: 28383
doi: 10.1038/srep28383
Current Biology
巻: 5 ページ: 3220-3229
10.1016/j.cub.2016.09.037.