研究領域 | パレオアジア文化史学ーアジア新人文化形成プロセスの総合的研究 |
研究課題/領域番号 |
16K21721
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西秋 良宏 東京大学, 総合研究博物館, 教授 (70256197)
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研究分担者 |
門脇 誠二 名古屋大学, 博物館, 講師 (00571233)
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研究期間 (年度) |
2016-06-30 – 2021-03-31
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キーワード | 国際共同研究 / アジア海外学術 / 考古学 / 人類学 / 環境史 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、広大なアジア諸国における国際的な研究活動を効率的に支援し、パレオアジア文化史学の推進に貢献することにある。そのため本年度は、計画研究各班の利用に資するための海外連絡網を構築し、研究成果を発信したり、新規の共同事業を企画したりするための基盤整備を実施した。また、一部においては共同研究、共同野外調査を実施したほか、研究集会を開催するなどもおこなった。おもな実績は次のとおりである。 (1)日本人海外学術情報の集積と発信。領域内研究者が実施しているアジア関連現地調査情報を収集、整理し、それらを発信するための基盤を整備した。(2)国際的共同研究体制の構築。領域各分野で総計海外16機関に所属する研究者との共同研究を進めた。ヨルダン、イラン、ウズベキスタン、モンゴルなどでは野外調査を共同で実施した。(3)研究者コミュニティへの発信。領域の成果のビジビリティを高め、新たな現地共同研究を開拓するため、関係する海外機関、研究者全36ヶ国、約400件を搭載するデータベースを作成した。(4)研究者の相互交流。中国、アメリカ、イスラエルなどの海外研究者を招聘した講演会やワークショップなどの研究集会を3回(東京、名古屋、京都)開催した。複数の計画研究による共同の海外学術調査に研究者を派遣したほか、ウズベキスタンの研究機関に日本人の若手研究者を派遣し、領域推進に資する研究に従事させるなど人的交流を支援した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
初年度は国際連携研究の基盤形成をめざしたが、ほぼそれを終え、実質的な共同研究、成果発表などを開始することができた。
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今後の研究の推進方策 |
研究成果、実施状況の国際発信は随時、メイル、ホームページなどでおこなってきたが、初年度の計画研究各班の報告書がでそろう4月以降、海外連絡網を用いてさらに発信を続ける。
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次年度使用額が生じた理由 |
ほぼ計画通り執行したが、その他として計上した額の多くを次年度使用額とすることにした。それは、少なくとも2回の国際会議を次年度に開催することにしたためである。「その他」として使用予定であったのは、ホームページや領域出版物(研究proceedings)2冊の英訳、編集であるが、英訳を自助努力で実施したため、大幅に経費削減できた。そして、その分を次年度に国際会議開催費として使用する。
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次年度使用額の使用計画 |
大型の国際会議は当初計画では平成30年度と32年度に開催する予定であった。しかし、研究が順調に進行しており、国際的な研究成果発信、意見交換がただちにも可能になったため、平成29年度にも実施することにした。平成28年度は海外招聘者をまじえたワークショップを計3回開催したが、平成29年度には、同様のワークショップに加えて、招へい規模がより大きな国際会議を少なくとも2回、開催することとする。次年度使用額は、そのための旅費や資料作成などにあてる。
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