研究領域 | 新光合成:光エネルギー変換システムの再最適化 |
研究課題/領域番号 |
16K21737
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研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
皆川 純 基礎生物学研究所, 環境光生物学研究部門, 教授 (80280725)
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研究分担者 |
高橋 裕一郎 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 教授 (50183447)
鹿内 利治 京都大学, 理学研究科, 教授 (70273852)
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研究期間 (年度) |
2016-06-30 – 2021-03-31
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キーワード | 光合成 / 葉緑体 / レドックス / C4 |
研究実績の概要 |
国際研究集会の開催に関しては第4回目、及び5回目となる国際ワークショップを開催した。さらに、倉敷において第2回の国際カンファレンス「International Symposium on Photosynthesis and Chloroplast Biogenesis 2018」を開催した。その際、招聘者側の若手研究者も招待し、日本側の若手研究者を含めて、密接な情報交換を行うことができた。 若手・中堅研究者の海外派遣事業に関しては5名派遣し、それぞれがイタリアでのインターンシップに参加、中国での第1回アジアオセアニア光合成国際会議(AOICP2018)に参加、イタリアでの共同研究を実施、フランスでの共同研究を実施した。 一方、若手研究者を共同研究実施のために国内へ招聘する事業に関しては3名をアメリカ合衆国から招聘し、シンポジウムでの研究発表・研究打合せ・セミナーを実施することにより、日本側の若手研究者を含めた国際的な共同研究の機会を作り、さらに最新の研究成果の情報交換を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
第4回国際ワークショップは、日本生化学会(京都)の際にQueen Mary University of London、LMU大ミュンヘンより博士二名を招聘し、シンポジウム「Redox regulation in cells and organelles」を開催。 第5回国際ワークショップは日本植物生理学会(名古屋)において、トロント大、ケンブリッジ大、ハノーファー大より研究者を招聘し、シンポジウム「Find out the mechanism supporting C4 photosynthesis、C4光合成を支える仕組みを解く」を開催。 第2回国際カンファレンスは、「International Symposium on Photosynthesis and Chloroplast Biogenesis 2018」(倉敷)を開催。招聘研究者は博士14名(米2名、仏2名、独2名、中国3名、英1名、スイス2名、オランダ1名、スウェーデン1名、イスラエル1名)である。加えて、招聘者の研究室から7名の若手研究者を招待し、ポスターセッションにおいて研究発表を行った。 海外派遣は、イタリアでのインターンシップに1名、中国での第1回アジアオセアニア光合成国際会議の若手研究者の討論会に2名、ミラノ大での共同研究の実施のために1名、仏CNRS-Sorbonne Universityでの共同研究の実施のために1名を派遣した。 海外招聘については、立命館大学・大阪大学・岡山大学へ研究打合せとシンポジウムでの研究発表のために米アリゾナ大から博士を招聘、京都大学・福岡大学・岡山大学・大阪大学へ研究打合せとセミナー実施のために米MITから博士を招聘、東北大学・基礎生物学研究所へ研究打合のため、米American Museum of Natural Historyから博士を招聘した。
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今後の研究の推進方策 |
第6回の国際ワークショップを米国との二国間セミナーの形で、京都にて10月に京都国際交流会館で開催する予定であり、準備を進めている。招聘者は、米国側の代表であるHimadri Pakrasi博士 (Washington 大)、Krishna Niyogi博士 (UC Berkeley)に加えて、米国より7名(それぞれUniversity of Oregon, Colorado- Boulder大, Lawrence Berkeley Lab, Michigan State大, Colorado State大, Arizona State大, Cornell大に所属)の各博士である。その他、班員から企画を募集する。 また、Humboldt University BerlinからSimon Kelterborn博士を招聘し、緑藻クラミドモナスのCRISPR-Cas9によるゲノム編集のワークショップ(岡山大学・基礎生物学研究所・京都大学)を開催する。 10月から11月頃にはMatthias Rogner博士(Ruhr University Bochum)を岡山大学・大阪大学・東京工業大学に招聘する。また、若手研究者を中心に、海外の大学・研究所へ派遣の希望者を募集する。特に、Gordon conferenceのような合宿形式で研究討論をおこなう国際会議に若手研究者を派遣することを重視する。 さらに、新たに日本の若手研究者の国際化を促進するため、海外PIと若手研究者の研究成果を個別に議論する「チューター制度」を実施する。具体的には、Jean-David Rochaix博士(University of Geneva・Shanghai Normal University)を招聘して、西日本と関西の若手研究者をそれぞれ岡山大学と京都大学でチューターを依頼する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
来年度より、海外PIと若手研究者の研究成果を個別討論する「チューター制度」を実施する予定があり、また合宿形式で研究討論を行う国際会議への派遣にも重点を置いていくため、そちらに予算を回す。また、応募状況を見て、派遣制度との予算の配分バランスを最適化する。
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