研究領域 | 多様な「個性」を創発する脳システムの統合的理解 |
研究課題/領域番号 |
16H06524
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大隅 典子 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00220343)
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研究分担者 |
保前 文高 首都大学東京, 人文科学研究科, 准教授 (20533417)
若林 明雄 千葉大学, 文学部, 教授 (30175062)
中島 欽一 九州大学, 医学研究院, 教授 (80302892)
星野 幹雄 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 病態生化学研究部, 部長 (70301273)
今吉 格 京都大学, 生命科学研究科, 特定准教授 (60543296)
郷 康広 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター), 新分野創成センター, 特任准教授 (50377123)
冨永 貴志 徳島文理大学, 神経科学研究所, 准教授 (20344046)
駒木 文保 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (70242039)
柴田 智広 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 教授 (40359873)
原 塑 東北大学, 文学研究科, 准教授 (70463891)
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研究期間 (年度) |
2016-06-30 – 2021-03-31
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キーワード | 脳科学 / 基盤・社会脳科学 / 脳計測科学 / 個性 / 神経基盤 |
研究実績の概要 |
①集会:2016年12月16-18日に宮城県松島において第1回領域会議を行い、約60名が参加した。領域代表より研究全体についての説明を行った後、計画研究についてそれぞれの研究代表者が口頭発表を行い、意見を交換するとともに、若手を中心としてポスター発表を行った。全体討論として、「個性」の定義などについて議論した。外部アドバイザーおよび学術調査官にもご出席頂き、領域の運営についてアドバイスを頂いた。中島集会幹事により、次年度以降の行事予定を計画した。2017年3月10日-11日に宮城県秋保にて開催された第10回神経発生討論会の後援を行った。②広報・アウトリーチ:2016年8月より、星野の連携研究者である菅野のエフォートにより、領域のウェブサイト(http://www.koseisouhatsu.jp/index.html)を公開し、TwitterおよびFacebookを用いた広報活動を行った。領域のニュースレター第1号を2017年3月に発行し、本領域内および他の新学術領域関係者、脳科学・心理学関係者、その他学術分野関係者約1000名に配布した。技術支援班:郷による綿密な予備調査の上、イルミナ社次世代塩基配列決定(NGS)用の前処理装置 10X Genomics社Chromiumシステムを購入し、自然科学研究機構(愛知県岡崎市)に設置した。③若手活動支援班:学際的な「個性」創発のメカニズムの研究を将来的にも発展させて行くための若手支援活動を行うことについて、H28年度は今吉から会議において紹介した。④ELSI(Ethical, Legal, and Social Issues)班:個性の科学研究とその研究成果にどのような倫理・法・社会的課題が伏在するかを社会レベルと個人レベルに区分して整理し、その概要を領域会議において原から紹介した。また、ニュースレター第1号にも紹介記事を掲載した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
①集会:中島が第2回領域会議を2017年7月7日-9日に御殿場において開催する準備を進めている。また、第3回領域会議は国際シンポジウムも合わせて開催するため、講演者へのコンタクト等を開始しつつある。2017年6月24-25日に開催される日本言語学会第154回大会において保前が企画するシンポジウムに星野および大隅が協力する予定となっている。2017年9月7日-9日に仙台にて開催される第60回神経化学大会および2017年12月6日-9日に開催されるConBio2017において大隅が海外からの招聘者を含むシンポジウムを企画している。②広報・アウトリーチ:領域のウェブサイトに公募課題の研究内容等を掲載するとともに、プレスリリースや各種紹介記事をアップデートする体制が整っている。領域のニュースレター第2号を2017年9月に、第3号を2018年2月に発行する予定で星野が準備を進めている。また、2018年3月に市民向け公開シンポジウムを行う予定で準備している。技術支援班:初年度に導入した10X Genomics社Chromiumシステムの技術講習会を開催し、領域内での利用を促進するとともに、領域会議等を通じて、それぞれの研究者が備える特異な技術を領域内に浸透させる。③若手活動支援班:領域会議に伴って開催する若手合宿について今吉が企画している。④ELSI班:市民公開シンポジウムにおいて「個性」の研究にまつわるELSIについて原による講演を企画する。
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今後の研究の推進方策 |
①集会:領域会議において、計画研究および公募研究関係各位が一堂に会して研究計画や成果について披露し、議論を深める過程で、領域内の連携協力をいっそう推進し、「個性創発学」を目指した研究を展開する。国際シンポジウムの開催等をきっかけとして、国際連携の推進を図る。関連する他新学術領域やAMEDおよびJST等の他のプロジェクトとの連携を進めることにより、領域の活動をいっそう盛んにする。②広報・アウトリーチ:領域のウェブサイトやTwitterおよびFacebookを用いて、研究者ならびに市民に向けた広報活動を推進する。また、領域のニュースレターを各種関連学会や市民公開シンポジウム等でも配布することにより、領域の活動を周知していく。技術支援班:総括班より購入した 10X Genomics社Chromiumシステムを領域内で活用し、細胞レベルの「個性」の研究に役立てる。③若手活動支援班:若手合宿において若手研究者の交流を促進し、次世代の研究者の育成と学際的な研究推進の原動力としていく。④ELSI班:「個性」研究におけるELSIについて、書籍の執筆等を計画する。
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