研究領域 | 細胞社会ダイバーシティーの統合的解明と制御 |
研究課題/領域番号 |
17H06324
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
藤田 直也 公益財団法人がん研究会, がん化学療法センター, 所長 (20280951)
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研究分担者 |
秋山 徹 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (70150745)
宮園 浩平 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (90209908)
越川 直彦 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター(臨床研究所), 臨床研究所, 部長 (70334282)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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キーワード | 癌 / 細胞・組織 / 分子標的治療 / 再生医療 / 病理学 |
研究実績の概要 |
本領域研究では、「細胞社会ダイバーシティー」を個別研究として各側面から明らかにするだけでなく、生物学者と数学者の共同研究を推進することで、生命現象を数式に置き換える数理モデルの構築とその検証を行うことを目的としている。そこで総括班では、領域全体の研究の推進に必要な国内外の情報の収集と研究試料の共有化・数理解析・シングルセル解析などの研究技術支援を担い、領域横断的な統合研究を効率的に推進することを目標とした。 まず(1)領域の効率的な運営体制を構築するため、計画班の研究代表者が集った第一回領域会議を8月に開催した。その領域会議において、計画班同士の共同研究を促進するべく研究項目A01からA03の各研究項目の研究班をチーム分けした。また、2月に開催した第二回領域会議では、平成30年度以降の活動方針などを議論した。(2)研究活動成果などを広く発信するために、領域HPを立ち上げるとともに、創刊号となるニュースレターを12月に発行して関係機関や関係者へ配布した。また、2月に公開シンポジウムを大阪大学で開催し、本領域研究の目指す方向性を広く発信した。(3)若手研究者の活性化のために、若手ワークショップを2月に開催した。また、国際がん化学療法シンポジウム(JFCR-ISCC)を共催し、その際に若手研究者2名の発表をサポートした。JFCR-ISCCで発表した若手研究者のうち1名を、必要な渡航費などをサポートする形で海外派遣し、海外シンポジウムにおける口頭発表と共同研究打ち合わせの後押しをした。なお、2月に開催した若手ワークショップでは、数理解析やシングルセル解析に関する講義を若手研究者向けに実施し、若手研究者の研究技術レベルの向上を図った。(4)国際活動として、JFCR-ISCCを共催し、本領域研究と関連のある海外研究者1名と国内研究者1名を招聘し、議論と海外情報の収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
総括班として、新学術領域研究「細胞社会ダイバーシティーの統合的解明と制御」の運営を予定通り推進することができた。 (1)2回の領域会議の開催、(2)領域HPの立ち上げ、ニュースレターの発行、公開シンポジウムの主催、(3)若手ワークショップの主催、若手研究者1名の海外派遣、若手研究者向けの数理解析やシングルセル解析の実情に関する講義の実施、(4)国際シンポジウムの共催、(5)アウトリーチ活動の実施、といった初期目標を掲げていたが、全て実施できたため。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度からは、公募班が13班加わる。計画班と公募班が有機的に連携した統合研究が円滑に進むよう、総括班が主導する形で公募班をチーム分けし、生物学者と数学者の共同研究を後押しする。具体的には、平成30年6月に開催予定の領域会議において、同日に公開シンポジウムを開催することで公募班の研究内容の相互理解を促進し、総括班が主導して組み分けを行ったチームごとに統合研究の研究内容設定を行う。また、若手研究者の育成のため、本領域内の最先端の技術を教えあう技術講習会を開催するとともに、平成29年度と同様に若手ワークショップの開催、若手研究者の国際シンポジウムでの発表奨励・共同研究打ち合わせのための海外派遣を実施する。本領域研究の成果を国民に広く発信して行くため、平成29年度と同様に公開シンポジウムの開催、領域ホームページの充実、ニュースレターの発行を継続していくとともに、各種学会と協力して共催シンポジウムを開催し、本領域研究の成果発信に努める。
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