研究領域 | 性スペクトラム - 連続する表現型としての雌雄 |
研究課題/領域番号 |
17H06423
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
立花 誠 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (80303915)
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研究分担者 |
大久保 範聡 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (10370131)
勝間 進 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (20378863)
宮川 信一 東京理科大学, 基礎工学部生物工学科, 准教授 (30404354)
深見 真紀 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 分子内分泌研究部, 部長 (40265872)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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キーワード | 性スペクトラム / 遺伝的要因 / 内分泌要因 / 環境要因 |
研究実績の概要 |
性の研究に携わってきた日本の研究者による数々の成果から、雌雄は二項対立的に分類されるべきではなく、「連続する表現型(性スペクトラム)」として捉えるべきである、との結論が導き出された。本研究領域では「性スペクトラム」という新たな概念のもとに、性を再定義することを目指す。本領域では領域代表の下に総括班を置き、領域の全ての研究者がこのような視点を共有して領域の目標達成に貢献することを後押ししていく。 2018年10月24日~26日の三日間に渡り、湘南国際村・総合研究大学院大学にて第2回領域会議を行なった。今回から公募研究のチームも加わり、盛大な領域会議になった。各研究の最新の成果が口頭発表とポスター発表で紹介され、活発な議論が交わされた。また、はりまメンタルクリニックの針間克己先生を招待し、「精神科臨床から見た、ヒトの性指向と性自認」と題したご講演をいただいた。 領域のアジア性分化研究ネットワークの支援を受け、2018年11月7日、タイのチェンマイでDisorders of Sex Development (DSD) シンポジウムを開催した。200名以上の医師・研究者が参加し、活発な討論が行われた。主催者を代表して本領域メンバーの深見真紀が座長を務めた。 2019年3月4日(月)と5日(火)の2日間、御殿場高原ホテル時の栖にて第1回若手研究会を開催した。領域内の学生や若手研究者を中心に60名以上が集まり、関連研究分野の最新知見や新しい実験手法について勉強した。夜遅くまでセッションが続くハードなスケジュールであったが、セッション終了後の懇親会も含め、熱気に溢れた会となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1.総括班活動について 平成30年度の主な総括班の活動計画は、総括班会議や領域会議の議論を通じて領域の活性化と協力体制の強化を図ることである。2018年10月24日~26日に開催された第二回領域会議において、各計画研究代表者の研究の進捗状況を把握するとともに、新たに加わった15件の公募研究の研究計画とその方向性について討論した。同時に総括班会議を開き、研究班員の間の連携体制を構築した。これらの活動により、総括班活動が概ね計画通りに進んでいると判断した。 2.国際活動支援班について 平成30年度の主な国際活動支援班の活動は、計画研究代表者である深見がこれまでに構築したアジアの性分化研究ネットワークを拡充し、性の臨床研究分野におけるアジア地区のネットワークを発展させることである。領域の国際活動支援班の援助のもと、2018年11月7日、タイのチェンマイでDSDシンポジウムを開催した(Asia Pacific Paediatric Endocrine Societyとの共催)。200名以上の医師・研究者が参加した。これらの活動実績により、国際活動支援班の活動は概ね計画通りに進んでいると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
1.総括班活動について 平成30年度に引き続き、領域代表のもと、庶務担当、研究集会担当、広報担当、若手支援担当、研究支援担当を置く。各担当は領域代表の指示のもとに、それぞれの業務を遂行することで領域研究をさらに強力に推進する。領域会議および総括班会議は9月の開催が予定されている。 2.国際活動支援班について 平成31年度には、アジア性分化研究ネットワークの拡充を図る。計画研究代表者である諸橋と田中がこれまでに構築した日本、台湾、韓国の研究者ネットワークを拡充し、性の基礎研究分野におけるアジア地区のネットワークを発展させる。アジア性分化ネットワークは5月に韓国で開催する予定である。
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