研究領域 | 性スペクトラム - 連続する表現型としての雌雄 |
研究課題/領域番号 |
17H06423
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
立花 誠 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (80303915)
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研究分担者 |
大久保 範聡 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (10370131)
勝間 進 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (20378863)
諸橋 憲一郎 九州大学, 医学研究院, 主幹教授 (30183114)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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キーワード | 性スペクトラム / 遺伝要因 / 内分泌要因 / 環境要因 |
研究実績の概要 |
本研究領域では「性スペクトラム」という新たな概念のもとに、性を再定義することを目指す。本領域では領域代表の下に総括班を置き、領域の全ての研究者が、「性が連続的なものである」という視点を共有し、領域の目標達成に貢献することを後押しさせる。 2019年9月15日~17日の3日間に渡り、佐賀県唐津市にて第3回領域会議を行なった。各研究の最新の成果が口頭発表とポスター発表で紹介され、活発な議論が交わされた。また、新学術領域研究「配偶子インテグリティー」から、計画研究代表者と公募研究者を招聘し、コラボセッションをおこなった。これにより、領域の垣根を超えた共同研究の推進の場が広がった。さらに、in silico解析の専門家による「ビッグテータ解析」のセッションを設け、領域内の技術連携を強化した。 領域のアジア性分化研究ネットワークの支援を受け、2019年5月27日~29日の3日間、韓国のソウル市でアジア性分化研究ネットワーク会議を開催した。台湾からAcademia Sinica、National Taiwan Ocean Univerity、韓国からKorea Institute of Science and Technology、Seoul University、Korea Polar Research Institute、Yonsei Universityが参加し、最新の研究成果について、口頭発表とポスター発表を行った。 2019年12月5日には、分子生物学会において冠ワークショップ「性の連続性(性スペクトラム)をもたらすエピゲノム・代謝・染色体」を開催した。本会は立ち見が出るほど盛況であった。 2019年12月17日に、愛知県刈谷市のSSH指定校である刈谷高校において、領域活動の紹介シンポジウムを行った。約80名の高校生が参加し、活発な質疑討論が行われた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1.総括班活動について 令和元年度の主な総括班の活動計画は、総括班会議や領域会議の議論を通じて領域の活性化と協力体制の強化を図ることであった。2019年9月15日~17日に開催された第3回領域会議において、各計画研究代表者の研究の進捗状況を把握し、領域内共同研究を活性化させるための「ビッグテータ解析」のセッションを設けた。同時に総括班会議を開き、研究班員の間の連携体制を構築した。9月に行われた中間ヒアリングでは「A」と評価された。これらの活動により、総括班活動が概ね計画通りに進んでいると判断した。12月には日本分子生物学会年会にて、領域の冠ワークショップ「性の連続性(性スペクトラム)をもたらすエピゲノム・代謝・染色体」を開催したところ、立ち見が出るほどの盛況であった。 2.国際活動支援班について 令和元年度の主な国際活動支援班の活動は、計画研究代表者である諸橋と田中がこれまでに構築したアジアの性分化研究ネットワークを拡充し、性の基礎研究分野におけるアジア地区のネットワークを発展させることであった。領域の国際活動支援班の援助のもと、2019年5月27日~29日の3日間、韓国ソウル市のKISTで、アジア性分化研究ネットワーク研究集会を開催した。上述したように、台湾や韓国から多くの研究者が集い、活発な研究討論が行われた。 これらの活動実績により、国際活動支援班の活動は概ね計画通りに進んでいると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
1.総括班活動について 平成30年度に引き続き、領域代表のもと、庶務担当、研究集会担当、広報担当、若手支援担当、研究支援担当を置く。各担当は領域代表の指示のもとに、それぞ れの業務を遂行することで領域研究をさらに強力に推進する。領域会議および総括班会議は11月の開催が予定されている。 2.国際活動支援班について 平成31年度には、アジア性分化研究ネットワークの拡充を図る。計画研究代表者である深見がこれまでに構築したアジアの性分化疾患の臨床医のネットワークを拡充し、性の臨床研究分野におけるアジア地区のネットワークを発展させる。
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