研究領域 | ケモテクノロジーが拓くユビキチンニューフロンティア |
研究課題/領域番号 |
18H05497
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
佐伯 泰 公益財団法人東京都医学総合研究所, 基礎医科学研究分野, プロジェクトリーダー (80462779)
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研究分担者 |
内藤 幹彦 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 特任教授 (00198011)
村田 茂穂 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 教授 (20344070)
岩井 一宏 京都大学, 医学研究科, 教授 (60252459)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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キーワード | ユビキチン / ケミカルバイオロジー / タンパク質分解 / 翻訳後修飾 / 標的タンパク質分解誘導剤 |
研究実績の概要 |
本新学術領域研究では、ユビキチン・プロテアソーム研究の国内リーダーと低分子化合物・ペプチド工学を専門とする有機化学者を結集し、ユビキチンにフォーカスしたケモテクノロジーを共に開発することで、次世代型ユビキチン研究を推進する。総括班は領域全体の研究体制、研究手法、情報共有を強力に支援し、領域の円滑かつ効率的な運営を進める。2020年度は新型コロナウイルスのパンデミックにより領域としての研究活動は一部制限される事態となったが、オンライン会議の開催や中間評価資料の取りまとめ等、以下の活動を実施した。 (1)総括班会議:2021年2月23日に開催し、異分野連携領域内共同研究の推進やコロナ禍における若手研究者育成の方策、学会活動、企業との連携、領域主催国際シンポジウムの準備等について協議することで今後の領域の運営方針を決定した。 (2)領域全体会議:2021年2月23日~24日に第4回領域班会議をオンラインで開催した(参加者155名)。計画研究・公募研究の全班員が研究成果を発表し、研究の進展状況、領域内共同研究の実施状況が良好であることを確認した。 (3)研究支援:領域内共同研究として約100件の研究課題が実施中であり、総括班による研究支援や共同研究のマッチング等も十分であった。 (4)若手育成支援:新型コロナウイルスの感染拡大により国際学会の中止が相次ぎ、国際学会参加支援は中止した。替わりに2020年7月30日と翌年2月22日に若手研究者および大学院生を中心とした若手主体発表会をオンライン開催し、いずれも120名以上の参加者があった。 (5)広報活動:研究成果や会議情報などについて領域ホームページを定期的に更新するとともに、ニュースレター第2号を540部発行しPDF版をホームページに掲載した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年度は、領域全体会議、総括班会議、若手主体会議、ホームページや学会活動による情報発信については、当初計画の通り実施した。一方、若手研究者の国際学会参加や他の研究分野・企業研究者との交流については、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより領域としての活動が制限され、各班員の個々の活動に依るものが多かった。 第4回領域班会議は約155名の参加者があり、オンラインでの開催となったが、討議時間を比較的長めに設定することでユビキチン研究者と有機化学者が密な議論を交わすことができた。また、初の緊急事態宣言の解除直後、7月に若手主体発表会をオンライン開催し、若手研究者から一流誌に発表した研究成果について話題提供してもらうことで、大学院生の研究へのモチベーションを高めてもらった。本年度は、SNIPERを用いたマイトファジーの誘導や直鎖状ユビキチン鎖による感染防御、PROTACによるタンパク質分解誘導の補助因子の発見など、化学ツールを活用したユビキチン研究が大きく進展した。実際、研究成果として複数のNature姉妹誌を含む75報の論文発表があった。また、本領域に関する総説論文集をPharmaceuticals誌と実験医学誌に発表した。このように総括班の活動はおおむね順調に進展していると判断される。
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今後の研究の推進方策 |
(1)領域運営会議:6月と12月に総括班会議を実施するほか、計画研究班員が3ヶ月ごとに会し、各自の研究成果と研究方法を共有すると共に、国内外の学術動向を議論し、以降の研究計画の調整および研究・運営方針の策定を行う。 (2)領域班会議:本年度は6月と12月に領域班会議をオンライン開催する。6月の領域班会議は新規に採択された公募研究紹介を主とし、本領域の方針と共同研究推進活動などについて連絡する。12月の領域班会議は2日間の日程で計画研究班員、公募研究班員が成果発表を行い、個々の研究計画について議論する。 (3)若手育成支援:若手研究者による若手主体研究発表会を領域班会議と併催するとともに、若手研究者間の共同研究を推進させるべく若手有志者による戦略会議を実施する。これらの活動により次世代研究者の交流・育成を図る。 (4)国際活動支援:新型コロナウイルス感染拡大により延期した領域主催の国際会議を開催する。国内外の第一線で活躍している研究者(海外からは研究協力者を含む10名程度)を招聘した国際会議を開催する。アカデミアだけでなく企業の研究者を含む300人程度の参加者が見込まれており国際的な学術交流を図る。さらに若手研究者の発表を中心としたサテライトシンポジウムを併催する。 (5)広報活動:本領域のホームページを充実させるとともに、本領域の研究活動を網羅したニュースレターを発刊する。また、国内の主要学会において領域共催シンポジウムを開催し、本領域の研究活動を周知する。
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