本特定領域研究では、植物メリステムの形成と維持、メリステムの機能転換及びメリステムからの器官形成を支えている制御系を、転写因子、低分子RNA、新奇なペプチド性リガンド分子、クロマチン構造の変換に関わる因子などを基軸として研究する。さらに、これらの過程をより高次な立場から支配している制御系(統御系)を解明し、植物発生の包括的理解をめざす。また、この分野の次世代を担う若手研究者を養成する。本総括班では、以上のような目的を遂行するために、研究方針の策定、班員間の連絡と企画調整、国の内外の研究状況の調査・情報収集、シンポジウム等を行い、特定領域研究を推進することをめざしてきた。平成20年度は、この領域研究と班員間の有機的連携を発展させるために、7月10-11日に東京大学で公募班員を含めた初めての計画発表会を行った。また、11月17-19日には奈良葛城市で若手ワークショップを、11月20-21日には奈良先端大でシンポジウム「視る生物学」をNAIST植物科学研究教育事業と共催した。1月22-24日には神戸大学で20年度の成果報告会を開催した。また、東京都と神戸では、総括班会議を行ない、基本的な領域研究方針を討議し、21年度の公募研究についての方針も議論した。領域研究の内容を広報し情報を交換するために、ニュースレター4-6号(6号は成果報告書)を発行した。さらに、ホームページの「論文紹介欄」や「新聞報道欄」を適宜更新し、外部に対して研究と班活動の内容を公開してきた。
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