最終年度も計画班員を中心に領域メンバーが活発に研究を推進してNatureやScienceをはじめとする一流誌に論文を発表した。とくに、マウスES細胞やiPS細胞から雌性配偶子を作り出し正常な子孫を得るというランドマーク的な成果が生まれたことは大きな進展であった。総括班はこれらの研究を支援するとともに、新たな展開を目指して以下の活動を行った。(1)第5回公開シンポジウムを開催し(平成24年11月21-22日、京都、世話人:中馬新一郎)、班員全員による口頭発表と200名の参加者による活発な研究討議が行なわれた。(2)公開シンポジウム期間中に第7回総括班会議を開催し、最終年度の研究の進捗状況の検討と本特定領域終了後の推進策(新学術領域の編成等)について意見を交換した。(3)公開シンポジウムの最終日に京都大学芝蘭会館において市民公開講座「生命のつながり」を開催し、班員の岡部勝が受精について、中辻憲夫が幹細胞の基礎と応用について一般向けに講演した。(4)若手が自主企画した生殖サイクル若手勉強会2012(平成24年7月25-27日、仙台)を開催し、北大の高木信夫名誉教授と東北大の山元大輔教授による特別講演があった。開催期間を通して若手の参加者65名による活発な討論が行われ、ベストプレゼン賞2件が授与された。(5)インパクトファクターが10を超える一流誌に発表された成果7件についてホームページで一般向けの解説を行った。研究会やシンポジウムの概要は領域ホームページに掲載して情報発信に努めたほか、英語ホームページも開設して海外へ情報発信した。
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