研究領域 | 人間機械共生社会を目指した対話知能システム学 |
研究課題/領域番号 |
19H05690
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
石黒 浩 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (10232282)
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研究分担者 |
新保 史生 慶應義塾大学, 総合政策学部(藤沢), 教授 (20361355)
杉山 弘晃 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, 協創情報研究部, 主任研究員 (30742283)
東中 竜一郎 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (90396151)
河原 達也 京都大学, 情報学研究科, 教授 (00234104)
吉川 雄一郎 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (60418530)
港 隆史 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 石黒浩特別研究所, 客員研究員 (50359858)
槇原 靖 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (90403005)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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キーワード | 対話ロボット / 社会規範 / 行動決定モデル / 対話理解 / 対話継続 / 実証実験 |
研究実績の概要 |
近未来においては様々な家電製品やロボットが自律的に活動するようになるとともに,意図や欲求を持ち,意図や欲求を持つが故に,それらを利用する人間との間で,言語を用いながら互いの意図や欲求を理解し合い,共生していくという関係を築くことができるようになる.このような世界がまさに,情報化社会の次に来るべき,人間と知能ボットや情報メディアが共生する社会である. このあらたな共生社会を実現するために,2019年度では,対話継続関係維持研究グループ,対話理解生成研究グループ,対話理解生成研究グループ,人間機械社会規範研究グループの4 つの研究グループ(計画班)を統括して研究開発に取り組んだ. 研究推進については4 つの研究グループのリーダーと議論を重ね,グループの研究計画を再度精緻に立案するとともに,他の3 つのグループとの連携について可能性を探索した.そしてそのためにシンポジウムを企画し,外部の知識人等を交えて,当新学術領域の研究方向の妥当性を検証した.また人間機械社会規範研究グループを中心に,一般の参加者を含んだミーティングを企画し,目指す知能ロボットや情報メディア開発に関して,社会の要望等を調査した.また実証実験については,社会での問題探索を行うとともに,4 つの研究グループ間の連携を促進するための実証実験環境を,東京の日本未来科学館と,大阪のエキスポシティに整えた.特に,全てのグループが共有できる対話ロボットやアンドロイドの整備を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度は初年度であり,領域立ち上げの年であった.スタートアップのシンポジウム等を企画したり,各計画班での議論を順調に進めることができた.また,東京の日本未来科学館や大阪のエキスポシティにおいて,実証実験場所を確保し,特に大阪のエキスポシティでは,実証実験にも複数の研究者が連携して取り組むことができ,研究は順調またはそれ以上の活力で進めることができたと考えている.しかしながら,年度の後半に遭遇したコロナ禍によって,実証実験のアクティビティを維持することが難しくなり,研究室での研究は継続できているものの,公共の場における実証実験は影響を受けた.
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究推進において最も重要なのは,コロナ禍対策である.コロナ禍においても実験が進められるように,バーチャルリアリティ空間において,CGのロボットを用いて対話実験が進められるようにする.また,Zoomなどの遠隔対話システムと,自律対話アンドロイドを組み合わせて,どこからでもアンドロイドを用いた対話実験が進められるようにする.さらには,市民とのミーティングもオンラインのミーティングに切り替えていく.
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