研究領域 | 「生命金属科学」分野の創成による生体内金属動態の統合的研究 |
研究課題/領域番号 |
19H05760
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
津本 浩平 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (90271866)
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研究分担者 |
石森 浩一郎 北海道大学, 理学研究院, 教授 (20192487)
小椋 康光 千葉大学, 大学院薬学研究院, 教授 (40292677)
古川 良明 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (40415287)
青野 重利 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, 生命創成探究センター, 教授 (60183729)
城 宜嗣 兵庫県立大学, 理学研究科, 特命教授 (70183051)
高野 順平 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (70532472)
神戸 大朋 京都大学, 生命科学研究科, 准教授 (90303875)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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キーワード | 生命金属科学 / 生物無機化学 / 生体内金属動態 |
研究実績の概要 |
前年度の実績を踏まえ、COVID-19の感染状況に対応しながら、領域内での班員間の交流・連携を図った。具体的には、領域会議地方巡業と銘打った班会議(領域会議)を、対面とオンラインでのハイブリッド方式により、各地で開催し、計画・公募班員の研究進捗状況を発表して議論する場を、4月には名古屋、5月には福岡、6月には都内で開催したほか、9月初旬には、領域内の班員が集まって研究交流を深める「夏合宿」を北海道ルスツにて実施した。COVID-19の感染状況は十分配慮し、万全の準備体制のもと、ハイブリッド開催した。対面実施の重要性を痛感したほか、計画・公募班員の密な連携体制が構築できた、と考えている。 生命金属関連分野の若手研究者を集めて「若手会」を設け、若い世代から人的交流を活発にし、分野にとらわれない自由闊達な議論の場を創出した。班員の研究室に所属する学部生・大学院生などにも若手会への参加を促し、生命金属に関連する次世代若手研究者を発掘するイベントを報告会、合宿等で実施した。さらに、本領域では発足当時より継続してニュースレターを発行しているが、若手会からの発信として、一つのコーナーを設け、若手研究者による自由な意見交換を促進した。 ニュースレターの発行、および、ウェブサイトの運営を継続して行い、本領域の狙いや意義について紹介する。学術論文への掲載はもちろんのこと、各種学会とのシンポジウム共催を通じて、研究成果を国内外に発信している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID-19感染拡大を踏まえ、当初予定していた海外派遣等に代わる新たな試みとして、生命金属研究の若手交流を目指す「若手会」を発足させたほか、領域の研究の魅力を最大限にアピールする基礎的内容の動画作製と情報発信等、新たな試みを継続している。 第1期で新興感染症で十分な活動が実施できない中にあっても計画班員による共同研究・連携研究の有機的推進が加速されたことは特筆に値する。ハイブリッド開催も含めた領域会議、地方巡業が実施できたことも大きい。 領域主催の国際シンポジウムは新興感染症の影響もあり開催が難しかったが、計画班員が主催する国際会議についていずれも共催し、十分な交流を図るとともに成果をアピールできたことも高く評価できると考えている。 ホームページの更新、毎月1回発行しているニュースレター、研究成果を独自にまとめた報告書なども、本領域のアクティビティの維持、発展に大きく貢献している。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は第2期の公募研究が参画することから、本領域の主旨・目的について、それぞれの研究代表者との意思疎通を図るために、まずは5月半ばに領域会議を開催するとともに、本新学術領域の終了後を見据えた「生命金属科学」分野の維持と更なる発展を目的として、「第1回生命金属科学シンポジウム」を開催する計画である。本シンポジウムは、計画班はもとより、公募班や領域外の研究者にも周知することで、生命金属科学の普及を目指すものである。次年度も、領域会議地方巡業として、対面とオンラインでのハイブリッド方式により各地で班会議(領域会議)を開催し、計画・公募班員の研究進捗状況を発表して議論する場を設けるとともに、夏頃には領域内の班員が集まって研究交流を深める「夏合宿」を設ける。生命金属関連分野の若手研究者を集めた「若手会」では、ポスター発表会やキャリアパス相談会など、分野にとらわれない自由闊達な議論ができる場を企画し、若い世代から人的交流を活発にするとともに、生命金属に関連する次世代の若手研究者を発掘する。本領域では発足当時より継続してニュースレターを発行してきたが、中堅・ベテラン研究者からの記事に加えて、若手会からのコーナーを設けることで、さまざまな世代間での自由な意見交換が進んでいることから、本年度より参画する新たな公募班研究者からの寄稿も募ることで、領域内での交流や連携の促進を図る。これまで通り、ウェブサイト(bio-metal.org)を通じた領域活動の情報発信に積極的に取り組むとともに、研究成果については、学術論文への掲載はもちろんのこと、各種学会とのシンポジウム共催を通じて国内外に発信する。また、我が国の研究者だけでなく、海外を含めた一般社会に対しても我々の成果を広く知らしめるために、平易な日本語を用いた研究解説や英語での発信を心がけ、生命金属研究の重要性を普及する。
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