研究概要 |
「海底下の大河」計画は、4つの大河仮説に基づき研究対象とした3つの海域(マリアナ、沖縄、インド洋)を対象に、海底熱水系システムを地質―化学―微生物の多面相互作用として理解することを目的としており、計画が始まってからの4年弱で当初予定を大幅に上回る32の航海を各対象海域で実施し、世界初の熱水孔下直接掘削などを通じた熱水孔下における地質―化学相互作用、大河の種類と微生物群集との関連解明を始めとした学際的な多くの成果を挙げた。これらの成果は学会発表や出版物として公表されているが、対象とする分野の広さから、全体をとりまとめて発表できる適切な論文雑誌が存在しない。e-Bookは科学雑誌(ジャーナル)と本(出版物)の中間に位置し、インターネットから論文を検索しpdfとしてダウンロードできるジャーナルの至便さと、ハードカバーの本としてすべての成果を一覧できる総合性を兼ね備えている発表形態である。そこで、研究領域の総まとめとして、Springer社から、オープンアクセスのオンライン書籍(e-Book)として成果の取りまとめを行った。本の題名は、「 Subseafloor Biosphere Linked to Hydrothermal Systems: TAIGA Concept, Ishibashi, J., Okino, K., Sunamura, M. eds」ISBN: 978-4-431-54864-5(約700ページ)として出版される。
|