総括班
細胞内の多くのオルガネラや細胞膜を膜ダイナミクスによって結ぶ物流ネットワーク・メンブレントラフィックの実態は、単なる物質運搬ではなく、経済用語のロジスティクス、すなわち「原材料の調達から製品消費までのものの流れの総合的なマネジメント」により近い。この細胞内ロジスティクスは個々の細胞の生存のみならず神経、内分泌、免疫などの高次生体システムをも担い、その障害や破綻は疾患の原因となる。本領域ではその根底にある分子基盤の解明による病態の理解を目指し、分子細胞生物学的なアプローチと共に情報科学・工学及びケミカルバイオロジーとの融合研究を展開する。本研究(総括班)は、融合研究である本領域が的確に推進され、大きな成果を挙げられるような体制を整える役割を担う。今年度は以下の活動を行った。まず第1回総括班会議を開催し、毎年行う全体班会議の責任者の決定や、融合研究推進の具体策の検討を行った。また、ケミカルバイオロジーとの融合研究として実施する、各計画班が対象とする物流経路に影響を及ぼす化合物の網羅的探索のため、多検体の生細胞を自動で培養・ライブ蛍光観察・記録するBioStationCT(ニコン)を購入し、本領域の融合研究・研究支援の中核である牧野内、清水両計画研究代表者が所属する理化学研究所和光キャンパスに設置した。それを用いた解析に必要な消耗品類も購入した。さらか、平成20年度に終了した特定領域「メンブレントラフィック」と共催で公開シンポジウムを実施し、127名が参加し活発な討論が行われた。
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Autophagy Apr 19 ; 5(3)(Epub ahead of print)
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