本研究領域の目標は霊長類着床後胚発生研究の基盤構築であるが、霊長類の着床後胚研究を我が国が世界をリードする研究分野にするには、実験的基盤の構築とともに研究者コミュニティの構築も必要となる。したがって総括班では領域研究の推進サポートに加えて、研究成果を発信するとともに霊長類着床後胚研究のコミュニティ基盤の構築を目指し、研究者間の相互作用を促すことで大きな研究領域への変革を目指す。 今年度は、領域内でのJournal Club開催の代わりにPDB seminar seriesの回数を3倍に増やすことで、領域内外でのコミュニティ形成を目指した。主に日本国内の研究者を招聘し講演いただいたが、イギリスで活躍されているMasaki Kinoshita博士や、オランダVincent Pasque博士ら、海外の研究者も招待した。また、領域発足と同時にパンデミックが始まってしまった結果、オンラインでのミーティングばかりになってしまっていたが、最終回においては東京大学鈴木郁夫博士に京都大学までお越しいただき、初めて対面での開催も行えた。各回において活発な議論が起こり、コミュニティ形成の促進に大いに寄与したのではないかと考える。
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