本領域研究では、それまで長きにわたり進展の乏しかった霊長類着床期胚発生学の創出を見据え、in vitroでの胚培養系の構築と子宮内発生環境の構築、また霊長類個体に最適化した遺伝子改変技術の開発と幹細胞からの生殖細胞誘導研究を行ってきた。そしてそれぞれの研究計画において、確かな実験結果や論文発表など一定の成果を得ることができた。近年、世界中で霊長類を用いた発生学研究が盛んになってきているが、我々の成果は今後の霊長類発生学研究に大きな貢献をすると期待される。そして、今後も世界に後れを取らぬよう尽力するとともに、強力な資金力を背景に躍進する中国らとは一線を画した発想や角度からの研究を発展させていく。
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