研究領域 | 原子が切り拓く極限量子の世界ー素粒子的宇宙像の確立を目指してー |
研究課題/領域番号 |
21104001
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
笹尾 登 岡山大学, 極限量子研究コア, 教授 (10115850)
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研究分担者 |
杉山 和彦 京都大学, 大学院工学研究科, 准教授 (10335193)
川口 建太郎 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (40158861)
旭 耕一郎 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 教授 (80114354)
酒見 泰寛 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (90251602)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ニュートリノ質量 / 電気双極子能率 / 微細構造定数時間変化 |
研究実績の概要 |
[定期的会合による各計画研究の進行状況把握] 本年度は第15回(2012年6月30日岡山)、第16回(10月8日仙台)、第17回(12月27日東京)、第18回(2013年3月30日京都)、と合計4回の総括班会議を開催した。総括班は各計画研究の主たる実行場所で開催され、実際の実験進行状況を粒さに検証すると共に、各計画研究に対し理論や技術の観点からも適宜アドバイスを行った。昨年度に引き続き、公募研究責任者には総括班会議での発表を要請し、公募研究と計画研究の研究を相互交流すると共に、必要な情報交換を行った。 [国際ワークショップ「Fundamental Physics using Atoms」の開催] 本研究会は、近年発展の著しい原子物理学・量子光学の成果を素粒子・原子核・宇宙物理学の分野に融合し、新たな基礎物理学分野を創設することを目的としている。2012年度は、東北大学に約百名の参加者により開催された。昨年に引き続きポスターセッションも開催した。特に極性分子を用いた電気双極子能率の測定実験に関して海外から最新の研究成果を発表して貰うなど、活発な議論と共に海外との直接的な交流がなされた。 [その他の活動]総括班として、国際研究会への派遣を積極的に支援し、海外での研究状況の視察や本プログラムの発信に努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
総括班は、領域の統合・融合に注意しつつ、 (1)各計画研究の進行状況を監督し、必要に応じて評価・助言をする、(2) 特に、理論・技術面から領域全体の方向づけを図る、(3) 学会及び社会からの要望を受取り、また逆に成果を発信する、の3つの視点から活動を行うことを目的としている。これらの3つの視点からの活動を定期的総括班会議やその他の機会を利用し、予定通り遂行した。また国内外での研究成果の発表や海外における研究状況の把握などにも努めた。以上の活動により当初の目的を概ね果たしたと評価した。
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今後の研究の推進方策 |
領域の最終年度に当たる次年度に於いては、各研究計画及び公募研究が当初計画した成果を挙げる様、総括班は全力を挙げて支援する。特に、(1)具体的な成果の出る時期にあたり、より一層の成果の発信、(2) EDM理論、特に素過程と具体的測定量を結び付ける理論の前進、(3)公募研究の有効活用、(4) 若手研究者(特に博士課程の大学院生)育成などに力を注ぐことに留意した活動を行う。連携研究強化の視点から、「Spectroscopic Studies on Molecular Chirality(仮題)」等の比較的規模の小さい研究会を援助する。又最終年に当り今までより大規模な国際会議を開催し、領域としての成果の発表とそのまとめを行う。
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