本研究は、H21年度からスタートした新学術領域(研究領域提案型)「多彩なフレーバーで探る新しいハドロン存在形態の包括的研究」の総括班としての計画研究である。総括班の目的は、領域内で行われる計画研究の遂行を助け、計画研究間や公募研究との相互作用を促進し有機的な連携を積極的に推し進めることにある。 平成21年度においては、この総括班の組織を立ち上げるとともに、領域のキックオフ研究会を2009年11月27-28日に名古屋大学において開催した。領域の内外から66名の参加があり、Belle実験やLEPS実験で見つかったエキゾチック粒子の研究や、ハドロンの質量生成機構に関する活発な議論を行った。また、総括班会議を2回(2009年8月および11月)にわたって開催し、領域における研究推進の方針策定とともに、研究交流の場としての定例セミナーや検出器ワークショップの開催、若手育成のためのスクールの開催(2010年8月に予定)、啓蒙事業としてパンフレットの作成などのプランを決定した。特に、研究交流の具体策として、「ハドロンスクエア」と呼ぶ領域主催の定例セミナーを立ち上げ、既にその第1回セミナーを2010年1月に名古屋大学において開催した。また、情報発信や啓蒙のために、領域のホームページを開設した。
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