研究領域 | 反応集積化の合成化学 革新的手法の開拓と有機物質創成への展開 |
研究課題/領域番号 |
21106001
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉田 潤一 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30127170)
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研究分担者 |
橋本 俊一 北海道大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (80107391)
戸部 義人 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (60127264)
松原 誠二郎 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90190496)
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キーワード | 有機合成化学 / 有機反応化学 / 生物活性物質 / 機能性材料 |
研究概要 |
本領域研究の目的は、時間的・空間的な反応集積化に着目し、短寿命活性種制御という特長を活かして従来達成困難であった分子変換法の構築を目指すとともに、実際の生物活性物質合成ならびに機能性物質合成への展開を通じて実践的合成法に成熟させることである。 平成23年度は次の項目を実施した。(1)反応集積化の概念を統一し、それを班員間で共有した。(2)平成23年度第1回成果報告会,北海道大学,2011.6.20-21.(外国人招待講演1件) 平成23年度第2回成果報告会, 大阪, 2012.1.28-29.(外国人招待講演1件)(3)第4回若手シンポジウム(中部地区),三重大学,2011.6.11 第5回若手シンポジウム(関東地区),早稲田大学,2011.12.3 平成24年度は以下の項目を実施した。(4)平成24年度全体会議 京都大学 2012年6月30日~7月1日 (5)平成24年度第1回成果報告会 大阪大学 2012年11月11日~12日 (6)第1回若手合宿 岐阜市 ハートフルスクエアーGおよび長良川スポーツプラザ 2012年12月1日(土)~2日(日) また、平成23~24年度にわたって、(7)ホームページにより社会に向け、成果を発信した。ニュースレター No. 4、 No. 5、 No. 6 、No. 7およびNo. 8,を発行した。(8)フローマイクロリアクターシステムを複数の研究室に貸し出した。(9)フロー合成の経験豊富な研究室に学生を一定期間派遣し、フロー合成法を習熟させた。 このように領域全体としての連携および共同研究を促進し、各種反応集積化法の開拓、生物活性物質の集積合成、機能性物質の集積合成に取り組み、大きな研究成果を得ている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「本研究領域は設定目的に照らして、期待どおりの進展が認められると判断する。今後もさらに研究を発展させ、新しい概念としての集積反応化学研究領域の確立のための展開を期待する」という総合所見を中間評価でいただいた。その一方で、反応集積化の概念と実験的手法の共有に不可欠なフロー・マイクロリアクターの利用を一層拡大するための工夫が必要であるとの指摘もあった。 成果報告会での報告および班会議から班員の研究はおおむね順調に進展していることがわかる。また、若手合宿も行い、若手育成も順調に進んでいる。また、社会への成果は新のもホームページおよびニュースレターにより効果的に実施している。
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今後の研究の推進方策 |
(1)フロー・マイクロリアクター合成の普及啓蒙のための若手のトレーニングをさらに充実する。具体的には、若手セミナーの定期的な開催を続けるとともに、学生や若手研究者の派遣による実際の装置を用いたトレーニングをさらに増強する。 (2)反応集積化の概念と実験的手法の共有に不可欠なフロー・マイクロリアクターの利用を一層拡大するための工夫として、これまで行なってきた、フロー・マイクロリアクターシステムの総括班での購入と班員への貸出をさらに強化する。 (3)平成25年度は領域全体として研究の最終段階に入る。そこで、国際会議を開催し、外国から研究者を招聘し、海外の最新の情報を収集するとともに、海外研究者を交えての討議を行い、領域全体としての研究の最終方針を決定する。 (4)社会への情報発信を行うために、一般を対象とする講演会などの活動を行う。
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