研究領域 | 超深度掘削が拓く海溝型巨大地震の新しい描像 |
研究課題/領域番号 |
21107001
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木村 学 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (80153188)
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研究分担者 |
朴 進午 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (70359199)
芦 寿一郎 東京大学, 新領域創成科学研究科, 准教授 (40251409)
金川 久一 千葉大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40185898)
木下 正高 独立行政法人海洋研究開発機構, 高知コア研究所, 所長 (50225009)
井出 哲 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (90292713)
斎藤 実篤 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部ダイナミクス領域, チームリーダー (40292859)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 固体地球物理学 / 地震 / 大深度地下 / 地球変動予測 / 地質学 / 南海トラフ / 付加体 / 断層 |
研究実績の概要 |
第3年度全体の科学目標は、沈み込み帯深部研究の開始であったが、東北地方太平洋沖地震の緊急対応を含めて以下の3項目を実施した。 1. 情報システム・広報システムの拡充および広報・教育・平成21年度に構築したウェブサイト(日本語版、英語版、領域内サイト)を継続活用し、領域内情報交流および広報の拡充を図った。(1) 本領域研究計画の意義を広く広報するために、広報ニュース誌第3号を作成、また領域の研究を説明するパンフレットを増刷して配布した。(2)地球惑星科学連合大会(5月幕張メッセ)において、本課題の研究成果紹介ブースを出展した。(3)アウトリーチ活動として、サイエンスカフェや市民講演会において積極的に講演を展開した。 2. 以下の研究集会を開催した。 (1)日本地球惑星科学連合大会(5月)、日本地質学会大阪大会(9月)、日本地震学会秋季大会(10月)、アメリカ地球物理学連合秋季大会(12月)において関連セッションを開催し、各計画研究の研究成果を発表した。(2)2013, 2/27~3/1に本領域の国内研究集会を箱根にて開催、領域の研究成果を集約した。(3)2011年度の国際集会成果の一部をTectonophysics特集号として編集中である(H25年度中に出版予定)。 3. IODP南海掘削計画ステージ3と調整:IODP南海掘削計画プロジェクト管理会議に参加し、今後の掘削実施計画との調整、連携を計った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
東北地方太平洋沖地震の発生による緊急研究の必要性が発生し、掘削船「ちきゅう」の運行予定に変更が生じた。それにより当初予定の深部掘削開始に若干の遅れが生じた。しかし、本領域目標に東北地方太平洋沖地震研究は合致するものであり、それを組み入れる変更を行った。昨年、プレート境界断層へ向けて掘削中に強風雨によりライザーパイプに破損が生じ、掘削予定に遅れが発生した。しかし、その他の計画は、全体として順調に推移している。
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今後の研究の推進方策 |
東北地方太平洋沖地震発生によって発生した研究計画の変更(東北地方太平洋沖地震を研究対象に加える)に関しては、掘削の成功により大きな成果が得られた。最終年度の研究によって、掘削などの遅れを回復し、目標を達成する計画である。特に南海トラフプレート境界深部への掘削に関して発生した遅れに関しては、実施主体である国際統合深海掘削計画(IODP)との調整の結果、技術的困難に対応しながらすすめる予定である。領域終了までには、それらを含めた研究計画の目的を達成する予定である。
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