総括班
(1)領域内の有機的連携と共同研究の推進:班会議を年2回行った。第3回領域会議は6月30日~7月1日に、関西セミナーハウス(京都)で、また第4回領域会議は、1月10~12日に筑波大学で行なった。昨年度の経験と反省を踏まえて、第3回領域会議では、1人の話題提供時間を1時間とし、質問は出尽くすまで行なうというスタイルで行ない、評価委員からも好評であった。第4回領域会議では、中間評価のコメントに対応して、2名の多少分野の異なる評価委員を加えることにした。ニュースレター第3号を8月に発行した。特集として共同研究が具体的にどのように展開し、どこまで進んでいるかをわかり易く示した。新着文献等を班員に紹介するwebsite「フォーラム」を継続して行なった。共同研究も進展し、学会発表段階から論文に発表されている共同研究も出始めている。(2)実験材料・手法の共有化と設備備品の共同利用:班員が作製維持している各種遺伝子改変動物の共有化を図った。大型設備(LC/MS/MS等)に関しては、班員間で共同利用するか、班員のサンプルの分析を請け負う形で研究支援または共同研究を行ってきた。マボヤやアカボヤのゲノムのライブラリー作製と配列決定を行ない、データベースの構築を行なっている。(3)シンポジウムの開催と若手研究者の育成・支援、および国民への還元:動物学会および分子生物学会で、シンポジウムやワークショップを開催した。また、公開講演会を2回行った。1回はノーベル賞受賞者の下村脩先生に特別講演をお願いするとともに、交流を深める目的で意見交換会も行なった。動植物の生殖機構に関する出版物を化学同人社から発行する運びとなった。
1: 当初の計画以上に進展している
当初の予定では、国民との双方向対話を目指した公開講演会を年1回行う予定であったが、ノーベル賞受賞者下村脩先生の特別講演を名古屋大学で行う運びとなり、学生および一般人を対象とする公開講演会を2回行なうことができた。学生・班員と下村先生との意見交換会も行った。また、動物と植物の受精機構を1冊にまとめた出版物を発行したいという提案が化学同人社からあった。国際シンポジウムのプロシーデングスに関しても、Springer社の方から引き受けさせてほしいという提案があった。このように、今年度は当初計画していた以上に総括班業務が進んだ。中間評価でも評点Aを頂き、総合的に見て非常に高く評価された。
平成24年度の総括班の活動として、次のことが予定されている。まず、第2期の公募研究班員と計画研究班員との交流をかねた第5回領域会議が、6月12-14日に下田東急ホテルで開催される。それに先立って、ニュースレター第4号も発行される。領域主催の国際シンポジウムが、11月12-16日に名古屋ガーデンパレスで開催される。また、そのプロシーデングスの原稿を集め、編集作業を開始する。動植物単細胞生物の受精を網羅した出版物が化学同人社から平成24年秋に発行される予定である。こうした総括班業務に加えて、研究面でも情報と機器の共有化と領域内共同研究の推進を図る。特に、情報の共有化に関しては、領域ホームページ内に、新着論文評論サイト『フォーラム』を設け、班員間での意見交換の場を提供する。大型機器の共有化に関しては、領域代表の研究室に設置してあるLC/MSを班員で共有できるように研究支援を行う。また、研究の進展が遅れている公募班員に対しては、総括班からも適切な助言と支援を行う予定である。これらに加えて、公開講演会等を通して、国民との双方向対話も図る。
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