研究領域 | 天然変性タンパク質の分子認識機構と機能発現 |
研究課題/領域番号 |
21113001
|
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
佐藤 衛 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科, 教授 (60170784)
|
研究分担者 |
明石 知子 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科, 准教授 (10280728)
石野 良純 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (30346837)
太田 元規 名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (40290895)
柴田 武彦 独立行政法人理化学研究所, 基盤研究所・遺伝制御科学特別研究ユニット, ユニットリーダー (70087550)
西村 善文 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科, 教授 (70107390)
肥後 順一 大阪大学, たんぱく質研究所, 招聘研究員 (80265719)
|
研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2014-03-31
|
キーワード | 天然変性タンパク質 / X線小角散乱 / 高速AFM / NMR / 核内タンパク質 |
研究実績の概要 |
当該領域では、構造生物学、分子生物学、情報生物学の3分野の研究者が連携して、「天然変性タンパク質の分子認識機構と機能発現」について、その構造科学的・機能科学的基盤を理論的・実験的に解明することを目指している。この目的を達成するために本年度は以下のような活動を行った。 1.領域全体会議:平成24年5月30日-6月1日、北海道北広島クラッセホテルに計画研究班および公募研究班全員が集結し、この1年間の成果を発表し、今後の研究方針について意見交換を行った。 2.総括班会議:上記領域全体会議中の5月31日に当該会議を開催し、第2回国際シンポジウムの準備状況、若手人材育成ワーキンググループの活動状況、ニュースレターの発行、HPの運営状況、学会でのシンポジウム等の企画、英文書籍の企画、中間評価結果を踏まえた今後の方針等について、議論した。 3.若手育成のための講習会:平成24年9月12日-13日大型放射光施設SPring-8にて「X線溶液散乱によるタンパク質の構造解析法の基礎的理解」と題する講習会を開催した。参加者87名と多くの若手研究者及び大学院生が参加し、講義の後も白熱した議論が展開され、非常に有意義で実りある若手育成講習会となった。 4.第2回国際シンポジウム:2013年1月23日-24日理化学研究所横浜研究所交流棟ホールにてThe 2nd International Symposium on Intrinsically Disordered Proteinsを開催した。参加者は129名で、海外招待講演は5名、国内口頭発表者は10名、ポスター発表は32演題であった。この国際シンポジウムを通じて、当該領域における天然変性タンパク質研究が世界のトップレベルにあり、その質の高さを国内外に発信することができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初より予定した領域会議及び国際シンポジウムを着実に実行し、前者においては、本領域計画研究に参加する全員が集合して領域全体の統一目標の再確認を行い、各研究班の研究の進め方を全員で確認した。また、後者においては、海外から本領域に関連する研究成果をあげている研究者を招聘し、本領域の研究者と共に公開で国際シンポジウムを開催して、当該領域の研究のActibityおよび成果を世界に向けて発信し、世界の第一線で活躍している天然変性タンパク質研究者から大きな評価を得た。 また、若手育成のための講習会「X線溶液散乱によるタンパク質の構造解析法の基礎的理解」も当初の予定通り開催し、多くの若手研究者の参加のもと活発な質問や意見交換がなされ、たいへん盛況であった。 以上のことから当該研究は当初の予定通り確実に進展しているものと判断した。
|
今後の研究の推進方策 |
今後も当初の計画を着実に実行し、構造生物学、分子生物学、情報生物学の3分野の研究者が連携して「天然変性タンパク質の分子認識機構と機能発現」について、その構造科学的・機能科学的基盤を理論的・実験的に解明する当該領域の目的の達成を目指す。 そのために、来年度は以下の活動を行う予定である。 1.公開シンポジウムの開催:平成26年2月27日(木)~28日(金)に九州大学医学部百年講堂にて第3回公開シンポジムを開催。 2.定期総括班会議:総括班会議を3ケ月ごとに開催して、総括班構成員の役割分担の確認、資料・情報の共有、実験の優先順位の付け方などの具体的な予定を調整し、領域全体の適正な運営・執行にあたる。 3.人材育成ワーキンググループの活動:昨年度たいへん好評であった若手育成のための講習会「X線溶液散乱講習会」を来年度は平成25年5月22日(水)~23日(木)に場所を高エネルギー加速器研究機構に変えて開催する予定。この講習会では、最新の解析例や結晶構造解析を専門とする研究者が溶液散乱データをどの様に活用しているのか紹介するとともに、試料準備から実験室や放射光ビームラインでの実際の測定・解析方法などに関して講習を行う予定で昨年度以上の参加者と熱のこもった意見交換や議論を期待している。。
|
備考 |
「天然変性タンパク質の分子認識機構と機能発現」ホームページ(http://www.tsurumi.yokohama-cu.ac.jp/IDP/)は本領域全体のホームページであるが、本課題の代表研究者が作成を担当している。領域全体の研究結果の紹介や、研究会やシンポ ジウムの開催の連絡、および開催後の報告等、さまざまな情報発信を行っている。
|