研究領域 | 革新的ナノテクノロジーによる脳分子探査 |
研究課題/領域番号 |
21H05089
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安楽 泰孝 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任准教授 (60581585)
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研究分担者 |
川井 隆之 九州大学, 理学研究院, 准教授 (60738962)
竹本 さやか (木村さやか) 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (70372365)
中木戸 誠 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (80784511)
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研究期間 (年度) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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キーワード | 連携研究の推進 / 研究成果の社会発信 / 学術領域の体系化 / 異分野交流 / 国内外の動向調査 |
研究実績の概要 |
脳分子探査領域の創成に貢献するために、総括班が果たす主な役割は、「連携研究の推進」及び「研究成果の社会発信」である。「連携研究の推進」は、本領域で策定した「脳分子を非侵襲に回収・検出し、脳機能・疾患を理解」というミッション推進に必須である。専門性の異なる3つの計画研究班(A01脳探査ナノマシン設計、A02分子脳病態、A03極限検出)に配された班員間のダイナミックな連携により推進されることで、分野を超えた研究基盤を構築する。その際、個々の連携が研究基盤の構築につながっていることを総括班は常にチェックする。また勉強会を開催し、脳分子探査に関連した知識の班員間での共有を促すと共に、得られた研究成果をもとに新たな連携を積極的にコーディネートする。また「研究成果の社会発信」は、本研究開始と同時にWebサイトを立ち上げ、本領域の狙いや意義について紹介する。2022年度以降には、顕著な研究成果の学術論文への掲載、それに伴う大学広報を通じたプレスリリースはもちろん、各学会とのシンポジウム共催を通じて、研究成果を国内外に広く発信する。さらに日本科学未来館におけるイベント等を活用して、本研究領域に関する中学生・高校生向けの講習会を開催する。 その中で当該年度は、計画班員間で連携の積極的推進という意識共有を徹底することに注力した。領域全体で取り組む3つの研究項目について、その進捗状況と今後の進め方の詳細を議論する「キックオフミーティング」に加え、日常的なオンラインでの交流を積極的に行い、絶えず互いの研究状況について共有しつつ内容を調整することによって、効率を最大限に高めた体制での研究推進を行った。個人の専門領域をつくり籠もりながら他分野を伺うというのではなく、異分野に積極的に踏み込み様々な学問分野を融合し、新たな脳内分子情報科学研究を提案できるような環境を調整した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
総括班では領域内研究者の専門分野である工・医薬・化学の智を共有し、「脳分子探査」研究を発展させることができる連携環境を整備し、新たな学術分野の創成を活性化することを目的としている。当該年度は「領域の狙いや意義の発信」や「班員の意識共有」を主な目的として、下記の特筆すべき成果を得た。 1) 領域のtwitter (https://twitter.com/Hayabusa_brain)と領域ウェブサイト (https://hayabusa-brain.org)を開設し、研究者コミュニティーのみならず、一般に向けた領域の紹介や研究成果について紹介する場を構築し、積極的に発信を行なった。 2) 2021年12月1日に領域キックオフシンポジウムを行い(オンライン開催)、総勢50名(オブザーバー、学術審査官を含む)を超える参加者を迎え、本領域の狙いや意義について情報を発信した。 3) 総括班会議(2回、2021年9月6日、10月6日)、領域会議(2回、2021年11月10日、2022年3月23日)、領域内勉強会(3回、2022年1月7日、2月16日、3月31日)、班会議(6回)を計画・実行し、領域内研究が順調に進展していることを確認した。特に領域会議に関しては、当初の計画では初年度1回を予定していたが、班員の研究進捗状況に合わせて2回実施することができ、班員間で綿密に進捗状況と今後の発展を確認する場を調整した。 4) 本研究領域の柱の一つとしているアウトリーチ活動について、日本科学未来館の先生方と相談した(2021年11月1日)。アウトリーチ活動の方法やパブリックアクセプタンスを得るための方法について議論し、次年度以降に計画している本研究領域とのイベント開催についても議論した。
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今後の研究の推進方策 |
「現在までの進捗状況」に記述した様に、本研究は当初の計画通りに進展していると自己評価される。今後の研究についても、当初の計画通りに以下の内容で推進して行く。 1) 班員の所属している各学会(公益社団法人 日本薬理学会、公益社団法人 日本化学会等)との共催シンポジウムを計画している。ここでは、本研究領域の紹介を主に、今後の共同研究などについても議論・模索していく予定である。 2) 前年度に引き続き、総括班会議、領域会議、班会議、勉強会を積極的に実施し、総括班が個々の連携が研究基盤の構築につながっていることを確認する。また勉強会に関しては、これまで班内の研究者の知識の共有を目的として実施してきたが、次年度は領域の更なる展開・発展を目的として、領域外の研究者を招聘し新たな連携を進める。ここで総括班は、今後の領域展開を想定した上で、バックキャスティング的に勉強会の講師を選定する。 3) アウトリーチ活動については、「ひらめきときめきサイエンス」や日本科学未来館と連携したイベント等を活用して、本研究領域に関して中学生・高校生向けの講習会を行う。また顕著な研究成果の学術論文への掲載、それに伴う大学広報、領域HP、twitterを活用したプレスリリースを通じて研究成果を国内外に広く発信する。 脳分子探査領域の研究を進展させるのに注力しつつ、それが滞らない範囲内で、総括班が中心となって積極的にアウトリーチ活動など、本領域へのパブリックアクセプタンスの醸成に取り組んでゆく。
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