総括班
本研究領域は、生体内の複雑な生理作用および情報処理機構の構成要素を定量的に解明し、分子から細胞、そして個体の各スケールにおける「 素過程」の重ね合わせの形で記述・可視化することで、生理作用をデジタル上で再構築可能とする技術基盤の構築を目指すものである。そのために、「A01: タンパク質複合体の迅速構造解析技術」、「A02: 細胞内シグナル伝達の網羅的解析技術」、「A03: 薬物刺激依存的な神経細胞群の標識技 術」からなる計画班を編成し、それぞれが有する独自性の高い分析技術と、ユニークな作用を持つ独自の化合物群 (A04) をかけ合わせ、スケ ール横断的な生理作用の定量的解析、すなわち「生理作用の因数分解」を実現する技術基盤の構築に挑戦している。異分野の研究者を効率的に取り纏め、意思疎通の下で研究を遂行していくために、本年度は以下の事項について取り組んだ。2回のオンライン会議を実施し、研究領域全体の研究方針の共有、各計画研究の進捗確認を行った。また、バーチャル上に連絡システムを構築し、こまめに進捗管理をし、各チームの連携がしやすい環境を整えた。また、上記会議にて、本研究領域が構築を目指す全く新しい融合学問分野を積極的に科学コミュニティ、産業界を始めとした社会全体にアウトリーチする方法を話合い、シンポジウム担当委員は関連学会での公募シンポジウムの開催を企画した。また、研究成果を必要に応じて発信するために、 領域のホームページを作成し、最新の研究成果をアウトリーチ担当委員、広報担当委員と協力して発信する基盤を構築した。
2: おおむね順調に進展している
初年度計画の通り、領域会議の実施、進捗管理システムの構築、領域ホームページの構築を達成し、次年度に続くシンポジウム企画や広報企画を立案し、実施できているため、順調に進展している。
引き続き、本研究領域が構築を目指す全く新しい融合学問分野を積極的に科学コミュニティ、産業界を始めとした社会全体にアウトリーチする方法について議論を深めていく。シンポジウム担当委員は、初年度に企画した関連学会での公募シンポジウムを実施するとともに、新たなシンポジウム、領域会議を企画する。必要に応じて知的財産権を確保した研究成果は、主に学術誌への論文投稿や国内・国際会議での講演などを通じて発信すると共に、広報担当委員と当該研究者が各所属機関の広報室と連携することで英語および日本語でプレスリリースを行い、世界に向けて公表する。また、広く 社会にリーチするために、 広報担当委員とアウトリーチ担当委員は領域のホームページやSNSアカウントを通じて、最新の研究成果を発信する。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 6件、 招待講演 2件)
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