研究領域 | 超温度場材料創成学:巨大ポテンシャル勾配による原子配列制御が拓くネオ3Dプリント |
研究課題/領域番号 |
21H05192
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小泉 雄一郎 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (10322174)
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研究分担者 |
足立 吉隆 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (90370311)
森下 浩平 九州大学, 工学研究院, 准教授 (00511875)
佐藤 和久 大阪大学, 超高圧電子顕微鏡センター, 准教授 (70314424)
戸田 佳明 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 構造材料研究拠点, 主幹研究員 (60343878)
石本 卓也 富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 教授 (50508835)
木村 禎一 一般財団法人ファインセラミックスセンター, その他部局等, 主席研究員 (10333882)
中野 貴由 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (30243182)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2026-03-31
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キーワード | 3D print / Additive Manufacturing / Solidification / Crystal growth / Super-Thermal Field / Temperature gradient / Digital Twin Science / Materials Informatics |
研究実績の概要 |
超温度場材料創成学の確立に必要な連携を効率的に促進するための体制とシステムを構築し、その運営を行った。具体的には、領域代表の所属する大阪大学大学院工学研究科異方性カスタム設計研究開発センターに、領域統括部門ならびに領域内連携推進部門を設置するとともに、総括班の各部門、すなわち、関連学術各分野や産業界との連携を推進する異分野連携部門、国際共同研究を推進する国際連携部門、若手の研究を支援する若手人材育成部門、領域の活動や研究成果を発信する広報部門を、各機関の分担者を主担当とし、大阪大学に所属の協力者を副担当とする体制を構築した。 領域統括部門では、各計画研究の指針を示すとともに、総括班の各部門と領域内連携、異分野連携、国際連携、若手人材育成、広報の各活動を統括した。キックオフミーティングを10月11 日にオンラインにて開催し、各計画研究の内容を共有し連携を推進した。公募研究説明会を12月17日に開催した。情報共有、意見交換のための定例会議を月に2回オンラインで実施した。また、3月30日、31日に年度末報告会を実施し各研究の進捗を確認し新しい展開を検討した。 領域内連携推進部門では、各計画研究用の試料ならびに共通試料として316Lステンレス鋼を選定して作製し、各計画研究班に供給した。各班の実験データ、計算データ、解析データの共有を円滑に行うサーバを設置し、参画者がアクセス可能なデータ共有ネットワークシステムを整備した。異分野学会連携部門では、関連学会や産業界の異分野研究者が参加可能な産学異分野連携シンポジウム(参加者約100名)をオンラインで開催した。国際連携部門、若手人材育成部門では、コロナ禍を加味して、次年度以降の夏の学校開催等の準備を進めた。広報部門では、領域のウェブページを開設し、ニュースレターの発行を行い、領域の目的、研究内容、メンバー、予定などの情報を広く発信した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
年度当初に計画した内容をほぼすべて実施した。一部コロナ禍の影響により、対面会議が実施できなかったり、一部の材料の入手が困難となったりしたものの、当初は予定していなかったオンラインディスカッションミーティングや、領域横断研究会への参画などで、相互理解、連携研究、情報発信などを推進できたことなどでは当初の予定以上に進展している。 具体的には、10月のキックオフミーティングにて,領域の方針、計画研究の内容の確認からはじまり、定期ミーティングを繰り返して領域の結束を強め、WEBページの開設、ロゴマークの作成、公募研究の募集要項作成・説明会の開催、人員体制整備、データ共有用共通サーバの立ち上げ、ニュースレターの作成・発行など、領域運営の整備を進めながら、連携研究を推進できた。新型コロナウィルス感染拡大防止のため全てオンライン開催となったたが、逆に対面のみの場合よりも頻繁にコミュニケーションをとることができた。 連携研究推進のための共通試料として、SUS316Lステンレス鋼を選定し、大阪大学異方性カスタム設計・AM研究開発センターの全面的協力を得て共通試料を配布することで、計算、解析、観察を主眼とするA01、A02の各計画班が、それぞれが得意とするアプローチにより、多角的でマルチスケールな解析が進めた。 一方で、超温度場での結晶成長を駆使した組織制御によるスーパーチタン、バイオマテリアル、セラミックス材料の創成の研究が「超温度場での結晶成長」を共通項としてA03の各計画班で進められた。各計画班の研究について各3時間議論するディスカッションミーティングをオンラインで7回開催するなど議論を重ね、「超温度場」の生成とその結晶成長への影響の解明を通じた材料創成の基本方針を具体化できた。 以上を鑑み、領域の運営は順調に進んでいると判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に様々な活動を計画している。まず、毎月第2火曜日と第4火曜日には、オンラインで定期ミーティングを開催する。ここでは、各班の進捗状況や課題について報告し合う。また、5月から11月までの毎月最終金曜日には、オンラインでディスカッションミーティングを開催する。ここでは、各班のテーマに沿って、研究成果の確認や意見交換を行う。さらに、現地開催の活動も予定している。7月には、SPring-8で放射光その場観察実験体験を行います。8月には、大阪大学で公募研究キックオフミーティングを開催し、7月から領域に参画する公募研究者に対する研究方針の確認と調整を行う。超温度場夏の学校として、8月には大阪大学超高圧電子顕微鏡センターにて電子顕微鏡スクール、9月には名古屋大学にてデータサイエンススクールを開催する。また、日本金属学会にて公募シンポジウムAdditive Manufacturingの材料科学を開催する。学会参加者に公表するとともに、 金属学会のAM関係の研究者との交流を行う。10月には、オンラインで公開シンポジウムを開催し、産業界も含めた一般のAM関係者をはじめとする領域外の研究者との交流を行う。さらに、春と秋の年2回ニュースレターを発行し、領域の研究活動を発信する。加えて、11月には物性科学領域横断研究会シンポジウムに参加し、物性科学関係の他の新学術領域や学術変革領域との交流を行う。Materials Transaction誌で、本領域の特集号の論文投稿受付と審査を行う(発行は2023年6月予定)。2023年3月には、年度末報告会を現地開催し、領域内の情報共有と連携を推進する。これらの活動を通して、超温度場材料創成学に関する最新の知見の情報共有と研究成果を発信していくとともに若手人材の育成を進める。また、2023年度開催予定の国際会議CMSFT2023の準備を進める。
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