研究領域 | 2.5次元物質科学:社会変革に向けた物質科学のパラダイムシフト |
研究課題/領域番号 |
21H05232
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吾郷 浩樹 九州大学, グローバルイノベーションセンター, 教授 (10356355)
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研究分担者 |
岡田 晋 筑波大学, 数理物質系, 教授 (70302388)
宮田 耕充 東京都立大学, 理学研究科, 准教授 (80547555)
松田 一成 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (40311435)
越野 幹人 大阪大学, 理学研究科, 教授 (60361797)
上野 貢生 北海道大学, 理学研究院, 教授 (00431346)
長汐 晃輔 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (20373441)
町田 友樹 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00376633)
高村 由起子 (山田由起子) 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (90344720)
櫻井 英博 大阪大学, 工学研究科, 教授 (00262147)
西堀 英治 筑波大学, 数理物質系, 教授 (10293672)
大野 雄高 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 教授 (10324451)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2026-03-31
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キーワード | 2.5次元物質 / 二次元ヘテロ構造 / ファンデルワールス相互作用 / モアレ超格子 / 層間ナノ空間 / インターカレーション / 二層グラフェン / 遷移金属ダイカルコゲナイド |
研究実績の概要 |
学術変革領域研究(A)「2.5次元物質科学:社会変革に向けた物質科学のパラダイムシフト」の領域研究を活性化するための活動を総括班で計画し実行した。 (1)第1回領域会議として、キックオフミーティングを2021年11月に九州大学筑紫キャンパスにて開催し、領域内研究者が一堂に会することにより領域内の連携を深め、共同研究の推進へと繋げた。また2022年3月には第2回領域会議を新型コロナウィルス感染防止のためオンラインにて開催した。研究者の他にも研究室メンバーも参加し、共同研究の進捗状況を発表、招聘した領域アドバイザーや学術調査官から指導を受けた。他にもオンラインで5回の総括班ミーティングや全体会議、各支援グループにおいても活発にミーティングを実施することで、領域の活動を支える組織のフレームワークの構築に尽力した。 (2)九州大学グローバルイノベーションセンターに領域事務局を設置、東京大学大学院工学系研究科にサイエンスコミュニケーターを1名雇用、WEBサイトの設置(https://25d-materials.jp/)、ニュースレター第1号・第2号の発行およびTwitterアカウントを開設、STAM誌へレビュー論文を投稿するなど、領域外への情報発信の基盤を整えた。 (3) 領域内共同研究拠点設備の購入計画を策定・実施することで、共用設備の充実とその積極的な運営を行った。 (4)公募班の受け入れ体制を構築し、12月に公募説明会を実施するとともに、視聴できなかった方のためホームページで動画を公開した。 (5)2021年10月にGraphene Flagship、2022年2月に日中韓フォーサイト事業との共催で国際ワークショップを開催するとともに、国際連携セミナーも企画して国際共同研究の促進を図った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
共同研究を促進するため最初の領域会議となるキックオフミーティングを全員が顔を合わせて議論できるよう対面で行うとともに、総括班予算により特色ある共同研究拠点を4カ所整備して、領域内共同研究推進のための組織運営を活発に行うことができた。また、共同研究を促進させる上で出てきた課題にも適宜対処し、研究者同士が密に連携をとれる体制づくりに尽力した。 コロナ禍で行動制限等がある中ではあったが、オンラインを積極的に活用し、組織内連携の構築や研究促進、国内外への情報発信への支援を行った。ホームページをはじめ、SNSやニュースレターを使って広く世の中に発信し、「2.5次元物質科学」の広報も活発に行うことができた。 共同利用拠点の整備にも着手し、2021年度の半年間だけでも45件、延べ64名が拠点を利用実績があり、領域内共同研究に大きな貢献ができた。 また、国際的にもヨーロッパ、米国、日中韓シンポジウムなど、世界的なネットワーク構築が緒についた。 さらには、本領域の研究に関するレビュー論文をScience and Technology of Advanced Materials (STAM)に寄稿し、「2.5次元物質」のプライオリティを確保しつつ、世界的なアピールとすることもできた。 上記のような活動を通じ、物質科学にパラダイムシフトをもたらす革新的な研究を本領域で推進する体制を築き上げることができた。
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今後の研究の推進方策 |
2.5次元物質に関する研究活動や共同研究、応用研究を推進していくため、以下の組織的な活動を計画している。 第3回、第4回の領域会議(第3回は公募班のキックオフで、ともにできる限り対面で行い、かつポスター発表なども企画する)、種々の海外ネットワークとの連携を目指した国際ワークショップ、および国際連携セミナー、若手研究者の交流会、オンライン理論道場、SPring-8、SACLAなどの共同利用支援のためのセミナー開催など、領域のアクテビティ向上や成果の創出、若手育成のための活動を積極的に推進していく。領域研究の成果を内外に周知するための領域単独でのシンポジウムや各種学協会との共催によるシンポジウムも企画していく。 また、産学官連携支援活動として、オープンイノベーションミーティングの開催等、本領域研究と企業とを繋げる足掛かりとなるような機会の設定を計画している。 ニュースレターを頻繁に発行し、かつホームページやSNSで活発に世の中にアピールしていく。 総括班の積極的な活動を通じて、領域内での学術研究の推進と優れた成果の創出、将来を担う若手研究者の育成、ならびに応用研究や啓蒙活動を通じた社会貢献を引き続き総合的に展開する。
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