研究領域 | バルクナノメタル ー常識を覆す新しい構造材料の科学 |
研究課題/領域番号 |
22102001
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
辻 伸泰 京都大学, 工学研究科, 教授 (30263213)
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研究分担者 |
緒方 成信 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (20273584)
堀田 善治 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20173643)
柳本 潤 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90220194)
加藤 雅治 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (50161120)
下川 智嗣 金沢大学, 機械工学系, 准教授 (40361977)
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キーワード | 構造用金属材料 / ナノ結晶 / 超微細粒 / 結晶粒界 / 力学特性 / 連携 / 成果発信 / 共通試料 |
研究概要 |
本総括班の目的は、新学術領域研究「バルクナノメタル」において多様な研究者が行なう新たな視点・手法による共同研究を管理・統合し、適切にベクトルを揃えて方向付けることによって、バルクナノメタルが示す新規な物性・特性を明らかにしてサブミクロン領域に潜む新たな材料科学の学術領域を打ち立てるという、全体目標の達成に寄与することである.本領域内の各研究組織間の連携を密にし、多様な研究者を統合して、研究グループ間の連携をとりもち、研究プロジェクト全体を活性化させる。また、種々の企画を通じて本領域により得られた研究成果を社会に発信する役割も担う。 第二年度にあたる平成23(2011)年度は、初年度に整備した事務局(京都大学・辻研究室に設置)やウェブサイト(http://www.bnm.mtl.kyoto-u.ac.jp/)、メーリングリストなどを基盤として用い、領域内の情報交換や規格に役立てた。活発に行われた各班、および班横断型の研究集会や、学会のセミナー・シンポジウムなどの情報は、メーリングリストとウェブサイトを通じてメンバー内、及び社会一般に発信した。年度内に、3回の領域の全体研究会、9回の小グループ勉強会を行い、また、日本材料学会、日本金属学会、日本学術会議において計4件のセミナー・シンポジウムを主催した。また、立命館大学で開催された日中ワークショップを共催した。本年度より公募1班14グループが新たに参画したため、先行していた計画瑳の研究成果を周知するとともに、グループ間の連携構築をアレンジした。領域全体の研究会においては、昨年度設置した外部アドバイザリーボードの委員にご出席いただき、種々の助言を受けた。初年度に引き続いて、領域内研究者からの要望を集約し、XOO総括班の予算により、添付資料に示すNi-Co合金二種、及び鉄系合金試料を作製し、領域内の研究者に共通試料として配布した。日本金属学会発行の欧文学術誌「Materials Transaction」において、特集号Advanced Materials Science in Bulk Nanostructured Metals(バルクナノメタルに潜む新たな材料科学)を刊行し(2012年1月)、内外から計24編のオリジナル論文を集めることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初予定した以上に、種々の学会での活動と情報発信を行う事ができた。Materials Transactions誌における特集号においては、領域内だけでなく、海外からも多数の論文を集めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降も、引き続き領域内の連携と情報共有を促す機能をさらに充実させる。種々の学会・研究会との協賛事業も活発に行い、成果の公開と研究の深化に努める。2012年9月に、日本金属学会秋期講演大会において、公募シンポジウム「バルクナノメタルII」を開催する予定である。特に2012年度には、6月26-29日に京都大学百周年記念時計台ホールにて、国際ワークショップ「International Workshop on Bulk Nanostructured Metals」を開催する。9名の外国人研究者から、招待講演の快諾を受けている。本ワークショップは、特に若手研究者の育成にとって重要なイベントと位置づけている。
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