計算機科学分野である[A01計算機アーキテクチャと高速計算アルゴリズム]と、計算物質科学分野である[A02密度汎関数法の新展開]および[A03密度汎関数を超えて]の間の緊密な融合(コンピューティクス)により、また、実験科学との共同研究により、ナノ物質、新奇物質での複合相関と非平衡ダイナミクスを明らかにするのが、本新学術領域研究の目的であり、本総括班のミッションは、そのための様々な側面でのインフラ形成と融合促進にある。 本年度は9月18日に本新学術領域研究のキックオフ・ミーティングを行い、各計画研究の目的と研究の進め方についての発表と質疑を行った。78名の参加を得て活発な議論が行われた(詳細は、http://computics-material.jp/jpn/symposium/index.html)。また、上記二分野融合のための勉強会「コンピューティクス勉強会」を東京大学本郷キャンパスで3回開催した。講演者は計算機科学分野3名、計算物質科学分野3名を数え、毎回数十名の参加を得て、「超並列機でのFFTアルゴリズム」、「固有値計算におけるクリロフ分解法」、「京とエクサのアーキテクチャ」、「RPA分極計算での問題点」、「量子モンテカルロ法におけるGPUの活用」、「DFT計算のGPUでの実行」等について、活発な議論が行われた(詳細は、http://grape-dr.adm.s.u-tokyo.ac.jp/firstP/index.php?Ab%20initio)。3月4日-5日には、本年度の研究成果報告会が、公開シンポジウムの形式で東京大学工学部6号館で開催された。領域内の24名の方々の講演が行われ、67名の参加を数え、活発な議論が展開された(詳細は、http://computics-material.jp/jpn/symposium/index.html)。今年度の研究成果報告書(全78頁)が作成され、関係者に配布された。
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