総括班
本年度も例年通り、2回の公開シンポジウムを6月および12月に開催した(ともに東京)。異種発現を利用した物質生産法に関する方法は、かなり充実してきている印象である。天然物の生合成遺伝子クラスターの同定はかなりルーチン化し、宿主も放線菌、糸状菌および酵母と天然物の生産生物によって使い分けられ、多くの天然物が作られている印象である。まだまだ植物由来の天然物に関しては、様々な制約が多く、課題が残るものの、本領域が目指していた目標はかなり達成できたことを感じさせる成果が多かった。ポスター発表でも、共同研究が進んで成果が出ていることがわかった。以上を反映してか、企業の参加者も増えている。計画班員を中心としたメンバーが企画する本領域の関連したシンポジウムとして、9月にチトクロームP450国際会議が京都で、11月には天然薬物の開発と応用シンポジウムが、東京で開催され、本領域の関係者も口頭発表、ポスター発表に多くが参加したことから、支援させて頂いた。このほか2015年3月には日本化学会第95春季年会でイブニングセッション(船橋)、日本農芸化学年会でも当領域メンバーが中心となったシンポジウムが開催され、多くの聴衆にアピールすることができた。今後増々使用頻度が高まることが予想される技術に、任意の長さのDNAを末端配列の相同性を利用して酵母内で組み上げるgap-repair cloning法がある。この方法論は、生合成遺伝子を多数組み込んで適切な宿主に導入することで、天然物を生産することができ、海外では次第に一般化しつつある。本手法を自在に扱って研究している公募班員の守屋央朗氏に、技術移転の講習会を岡山大学で開催して頂いた。若手シンポジウム(東京)、地域密着型セミナー(札幌、首都圏)、アウトリーチ活動(サイエンスアゴラ、東京)など、各地で積極的に活動を行った。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件、 謝辞記載あり 9件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 6件)
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巻: 2015 ページ: 印刷中
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