研究領域 | 電磁メタマテリアル |
研究課題/領域番号 |
22109001
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
萩行 正憲 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センタ, 教授 (10144429)
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研究分担者 |
真田 篤志 山口大学, 理工学研究科, 教授 (20264905)
田中 拓男 独立行政法人理化学研究所, その他部局等, その他 (40283733)
石原 照也 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (60168250)
北野 正雄 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70115830)
迫田 和彰 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, その他 (90250513)
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研究期間 (年度) |
2010-06-23 – 2015-03-31
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キーワード | メタマテリアル / 有効誘電率 / 有効透磁率 / 負の屈折率 / 左手系媒質 / 透明マント |
研究概要 |
前年度に引き続き、全体会議、公開講演会、日韓メタマテリアルフォーラムを中心として、当領域の運営を行った。 平成24年8月に本年度の第1回全体会議を開催し、領域の進展状況や海外の動向を紹介するとともに、公募研究を中心として研究の進展状況紹介の発表を行った。6月28~30日につくば市において、学生を含む約100名の参加者を得て、第2回日韓メタマテリアルフォーラムを開催した。招待講演とポスター発表により、両国のメタマテリアル研究に関する最新の成果が紹介され、熱心な議論が行われた。 平成25年2月21日に、チュートリアルと招待・特別講演から成る第3回公開講演会を東京大学で開催した。参加者は企業、学生を含め、約250名であった。本領域の成果を萩行が紹介するとともに、C. Caloz 教授 (École Polytechnique de Montréal)が、メタマテリアルの新しい潮流について、また、北大の三澤教授が、メタマテリアルの近隣分野であるプラズモニクスの化学反応場への応用について特定領域研究で得られた成果を紹介した。新興分野であるメタマテリアルの研究者人口を増やすために、講演会のテキストが配布された。公開講演会前日の20日には、第2回の全体会議が開催され、口頭発表とポスター発表がなされ、学生を含んで活発な議論がなされた。また、22日には、ベリー位相などの物性物理研究とメタマテリアルを結びつけるための小規模の会議が持たれた。 ウェブページを充実するとともに、引き続きニューズレターの発行を行った。平成24年10月に、本領域のメンバーが多く参加する、学振産学協力研究委員会「メタマテリアル第187委員会」(委員長 石原照也教授)が発足し、本領域と連携することで、メタマテリアル研究と産業応用への展開を加速することとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
能なことであるが、マイクロ波と光領域では専門用語も含めて考え方が非常に異なっており、それが両者の融合を妨げていた。総括班の大きな目的のひとつは、この壁をとり除き、相互の考え方をメタマテリアル設計に共通に生かすことである。全体会議では、両者の議論がかみ合うように工夫するとともに、若手研究者間での自主的な交流を推奨してきた。その結果、光物性研究者とマイクロ波工学の若手研究者との間で、相互議論、共同研究が始まり、研究成果も出つつある。 領域内の計画研究、公募研究の間での共同研究が広がりつつある。また、中間評価で指摘された海外との共同研究の不足も、本年度後半で増大しつつある。
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今後の研究の推進方策 |
個別の研究の進展については中間評価でも認められているが、我が国独自のユニークな研究をさらに伸ばすべきとの指摘もある。独自の研究については、バイオテンプレート法や磁性粒子を用いたユニークなメタマテリアル作製法、プラズマメタマテリアル、チェッカーボード型メタマテリアル、機能性メタ表面、2次元メタマテリアルにおける光起電力効果などを重点的に推進する。 領域終了後にメタマテリアル研究が継続して発展するために、公開講演会などを通じてコミュニティを増大させるとともに、プラズモニクス、MEMS、ナノマテリアル、物性物理などの分野との交流を増大する。
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