研究領域 | 動く細胞と場のクロストークによる秩序の生成 |
研究課題/領域番号 |
22111001
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
宮田 卓樹 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (70311751)
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研究分担者 |
上田 昌宏 大阪大学, 理学系研究科, 教授 (40444517)
木梨 達雄 関西医科大学, 医学部, 教授 (30202039)
仲嶋 一範 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90280734)
西脇 清二 関西学院大学, 理工学部, 教授 (30342827)
林 茂生 理化学研究所, 形態形成シグナル研究グループ, グループディレクター (60183092)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 細胞移動 / ゆらぎ / イメージング / 秩序形成 / シミュレーション / 細胞外環境 / 形態形成 / 定量的解析 |
研究実績の概要 |
班会議(9月,1月)に加えて,「若手の会」(3月)を通じて領域内の交流に務めた.さらに「研究支援」も昨年度に続き積極的に実施した.多くの共同研究が始まり,進行した.国領域の「外」へ向けて学び・教わりの機会を求めるよう以下のように活動してきた.H23年度には,「数理モデル化」についての学びの場として貴重な「定量生物学の会」の年会の開催を支援し,当領域から多数の参加者が情報収集を行なったほか,三浦(公募)がオーガナイズする学会シンポジウムにモデル構築の専門家を招待するための支援も行なった.また,公開シンポジウム(1月)に大量画像情報処理や力学的問題の先端的講師を招き,交流した.一方,当領域のアンケートで浮かび上がった研究戦略上の欲求をほぼ共有すると判断された4つの新学術領域(「細胞コミュニティー [H21発足]」,「蛍光生体イメージ [H22発足]」,「秩序形成ロジック [H22発足]」,当「動く細胞と秩序 [H22発足]」)の連携的な取り組みにも加わった.まず,「多細胞動態イニシアティブ」の会合(H23年9月,京都)においてお互いの紹介と将来展開について議論がなされ,交流的ブレインストーミングやレクチャーコースを企画する等の合意を得た.そしてH24年度,「多細胞動態の力学的制御とそのモデル化」(6月26-27日,神戸: 当領域から宮田らが話題提供),「数理生物学サマーレクチャーコース」(7月9-12日,神戸: 当領域から班員が講師として参加)開催.「秩序形成ロジック」とは,H24年度終盤(H25. 1月)の国際シンポジウム(「企画」担当,林)を共同で行った.別途,神経系を接点として「血管と神経 [H22発足]」,「神経と糖鎖 [H23発足]」との合同シンポジウムも開催(H24年7月,仙台,仲嶋らが話題提供).
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
旅費の支援も含めた技術サポートによって研究交流が進み,共同研究があらたにスタートしており,また昨年度からはじまった共同的取り組みは着実な進展を見せ,学会発表や,一部では論文投稿の段階まで進んだ.また,領域外との交流も複数の機会を持つことができ,次年度の計画に着手するなど,継続的な取り組みがなされつつある.定量的な解析やシミュレーションなど,当領域が目指す新しい取り組みにおける準備段階としての前半期間は着実に進んだ.中間評価で「A」の判定を受けた.
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今後の研究の推進方策 |
H25年度には,新しい公募班員を迎えての班会議を6月に開催する. 中間評価で,これまでの営みについて示された「よく連携している」との評価を踏まえ,これまで同様に領域内で技術支援や若手交流を促進する.そのための予算措置を行なう.一方で,「意識共有」にさらなる留意が必要であることも指摘を受けたので,班会議,HP,ニュースレターを通じて領域内の概念・用語についての意思疎通を一層行なう.また,「動きの意味」についての理解を深めるため,また「共通の原理」抽出につながるように,「数理モデル化」「シミュレーション」についてこれまで以上に積極性を持つ必要があるので,新研究項目「A04動く細胞の理論」の班員を中心としてアプローチ法のプラットフォーム的な共有化につなげられるよう総括班が工夫する. 冬期には国内公開シンポジウムを予定.H26年度には,国際シンポジウムを行なう. これまで同様に,領域外(他の新学術領域,学会,研究会等)との連携・交流も行なう.また,国民に向けた発信についても一層努める.
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